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実は男性側にもメリットがいっぱい!家事分担とは違う 「家事シェア」って?

「家事」は、一緒に暮らす家族全員の仕事!

みなさんのお宅では、家事は誰がやっていますか? 今回は「家事シェア」という考え方について、NPO法人tadaima! 代表理事で、家事シェア研究家の三木智有さんに、SBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。
※4月27日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

牧野:まず、NPO法人tadaima!の活動内容について教えて下さい。

三木:「10年後、20年後も『ただいま!』って帰りたくなる家庭にしよう」をビジョンに、主に家族の関係性と環境を整えていく仕事をしています。関係性を整えるというのが、今回のテーマでもある家事シェアを広めることで、家族の関係をよくしていくこと。あとは部屋の片づけや使い方を変えることで、家事や育児のしやすい導線を作っていこうという、「子育て家庭のモヨウ替え事業」も行っています。

牧野:いままで世の中になかったような事業ですよね。

三木:そうですね。同じような事業をやっているところはあまり聞きません。

牧野:ですので家事シェアの研究家にも、今回初めてお会いしました! そもそも家事とは誰の仕事だと考えていますか?

三木:家事はママの仕事と思われがちですが、そこに暮らす人全員の仕事だと思っています。

「家事シェア」とは

牧野:家事シェアには、どんな意味が込められていますか?

三木:家事シェアと家事分担の違いをよく聞かれますが、シェアには共有するという意味があります。なので、私たちは2つの意味があると言っています。ひとつは家事を効率的に回していくこと。ひとりで回していくのは大変なので、家族みんながやった方が早く回るよね、と。もうひとつが、家族の信頼関係を育んでいくこと。単に「家事をやって」とお願いするのではなく、みんなが一緒に取り組む、共有していくことで信頼関係や頼りあえる関係が養われていくのではないかと思います。

牧野:家事は大変なものというよりは、家事を通して家族みんな仲良くなりましょうという意味でしょうか。

三木:そうですね。大事なコミュニケーションのひとつだと思っています。

分担というとママの役割をどうやって上手にパパにやらせるかみたいなイメージがありますが、シェアというと家事は家族ごとという意味になります。家族みんなでやることなんだという認識を持ちながら、それぞれができること・やらないといけないことを引き受けながら取り組んでいくという、スタンスの違いがあります。

「家事シェア」、最初の一歩は?

牧野:家事シェアは、何からやっていけばいいですか?

三木:みなさんすごく悩まれるんですが、簡単な最初の一歩として、パラレル家事というやり方があります。パラレルは並行、同時という意味なので、やり方はすごく簡単で「〇〇してない方が△△する」という風に、家事を一緒にやっていく考え方です。

牧野:料理をしていない方が子どもをお風呂に入れるみたいな感じですか?

三木:はい、晩御飯のあとでお風呂という流れなら、「食事の支度のかわりにお風呂にいれる」がいいですし、部屋掃除のあとにトイレ掃除をやらないといけないなら、ひとりが部屋掃除、もうひとりがトイレ掃除といった感じで、何かそのあとでやらないといけないことをやっていくのがいいと思います。

牧野:段取りはどこから決めていけばいいでしょうか?

三木:つい、家中の家事を洗い出してタスク表を作って分担といったことを考えてしまいがちですが、全部やるとすごく大変で、あまり実用的ではなくなってしまいます。なので、ここはシェアしたいという忙しい時間帯を決めて、その時間の中でやらないといけないことを書き出し、それを家族みんなで一緒に「どうやったら早く終わらせられるかな」とパズルのように時間の中で割り振っていくやり方をおすすめしています。

牧野:例えば、子どものお迎えと夕食の準備が重なる夕方の時間帯からやってみようとか。コツは何かありますか?

三木:担当を明確に決めるやり方もいいのですが、時間帯で区切っていくやり方は、時間のなかでやらないといけないことは何だっけ?と一緒に考えるところからスタートします。なので、ママがご飯を作っているあいだに、朝だったらパパが子どものお出かけの準備したり、自分の身支度をする。ママがご飯を作り終わったら洗いものはバトンタッチするなど一緒に協力しあう。私も家でやっているのですが、早く終わったときは、家族みんなでハイタッチして、今日はどうしてこんなに早くできたのかなという話になります。

牧野:まるでゲーム感覚ですね! 三木さんのお宅でも「家事シェア」をやっていらっしゃるんですね! これは続くものですか?

三木:細かなやり方は状況によって変わったりしますが、「みんながやることだよね」という共通認識を少しずつ育んでいくと、やり方が変わっても家事シェア自体の関係性はずっと続いていくと思います。

牧野:例えば日によって体調が悪かったり、片方に予定があったりするときは、柔軟にやり方を変えていってもいいですか?

三木:いいと思います!大事なのは、「この人はいつもやってくれない、たまにしかやってくれない」と思われるのと、「いつもはやってくれるけれど、今日は仕方ないね」と思われるのでは、コミュニケーションが全く変わってくるので、普段からやっていることが大切です。

牧野:リスナーから、「料理をリレー方式でやっています。私が先に起きた場合は、私が料理を始めて、妻が寝坊して起きてきたらバトンタッチして続投してもらう。妻に期待しないことを心がけているので、上手くいっています」とメッセージがきています。

三木:すごく大事なことだと思います。今のは男性からの話だと思いますが、女性側も洗濯物をたたんで欲しい、掃除をしてほしいときに、「どうしてこんなたたみ方をするの!」とか「どうしてスミまで気がつかないの!」と期待が高くなるとシェアは上手くいかなくなるので、期待のボーダーラインをある程度下げて「ここまでできていればOKだよね」と家族で決めておくとやりやすくなります。

牧野:まさに我が家も洗濯物のたたみ方が夫婦で全然ちがうので、私がたたむと「違う!」と怒られます……。これはどう解決すればいいですか?

三木:解決策はいろいろありますが、わかりやすいのは、自分のものは自分でたたむことです。そうすれば文句を言われなくなりますよ。

牧野:その方式を採用します(笑)! 三木さんは家事シェア研究家ということですが、家事シェアを広めていこうと思ったきっかけがあったんですか?

三木:10年くらい前に団体を始めたのですが、それ以前に接していたパパたちから、「家に帰りたくないから飲みに行こうよ!」と誘われたり、「家に帰るとしんどい」「家に帰っても楽しいことない」と言っている男性が周囲にすごく多かったんです。せっかく結婚してお子さんもいて楽しいはずの我が家なのに、帰りたくないと思うのはすごくもったいないし寂しいことだなと思いました。家事シェアはママを助けるためだと思われがちですが、どちらかというとパパたち男性側がもっと居心地よく過ごせるために、家事・育児から逃げるのではなく、積極的に取り組んでいくことが大切なんだよと男性側に伝えたいという気持ちが強いんです。

牧野:「やってみたら意外と家事っておもしろいね」「みんなの気持ちがよくわかったよ」「子どもの様子が見えて成長がわかるよ」といった部分が出てくるんですね!

三木:家の居心地もすごく良くなると思います。

牧野:家事シェアという言葉、女性向けではなく本当に男性側に実践してもらいたいですね!
今回お話をうかがったのは……三木智有さん
NPO法人tadaima!代表・家事シェア研究家・インテリアコーディネーター。リフォーム会社でインテリアプランニング、施工管理、営業販売などの業務を経て独立。フリーのコーディネーターとしてマンションオプションの販売、内装工事、個人宅のコーディネートなどを行う。2011年、NPO法人tadaima!を起業。日本唯一の家事シェア研究家として活躍中。

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