快適に過ごす秋・冬のキャンプ
新型コロナウイルスの影響で、この2年アウトドア人気が高まっています。さらに、 アニメ「ゆるキャン△」の人気もあって静岡県内のキャンプ場も、県内外から注目されています。今回は「秋・冬キャンプの魅力」について、All About「旅行」ガイドの古屋江美子さんにSBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。
秋、冬キャンプのいいところは?
古屋さん:夏に比べると台風やゲリラ豪雨の心配も少ないことと、朝晩は冷えますが、日中は過ごしやすい日も多いので、暑いのが苦手な人にとっては快適です。同じく夏は蚊もふくめて虫が多いので、秋は虫も少なく苦手な人も快適に過ごせます。あとは、夏は暑いとぐったりして食欲がわかないときも、食欲の秋になるとキャンプごはんもおいしくなりますし、寒くなると空気が澄むので、星もきれいに見えます。キャンプ場の混雑もやわらいで、人気のキャンプ場も予約しやくなります。
牧野アナ:いろんなキャンプ場がありますが、キャンプ場選びのポイントを教えてもらえますか?
古屋さん:秋冬に行くのであれば、やはり冷え対策が重要となるので、電源付きテントサイトを選ぶのがおすすめです。電源があれば、電気毛布やホットカーペットを持ち込んで使えて快適なんです。寒さ対策以外にも、ホットプレートや炊飯器も使えますよ!
あとは、初心者で朝晩の寒さが不安であれば、デイキャンプが楽しめるところもたくさんあります! テントを立てるのも大変という人は、コテージやログハウス風のところを利用すると、なかはそこそこ快適で、外に一歩出ればアウトドアの雰囲気が楽しめます。
秋冬キャンプならではの、持っていった方がいいものは?
古屋さん:寝るときに寒いとつらいので、冬用の寝袋を用意したり、電源サイトじゃなかったとしても、普通の毛布や湯たんぽを持っていって寝るときの暖をとります。防寒着は用意すると思いますが、ダウンとかだけではなくニット帽やネックウォーマーなどの小物も用意しておくと便利です。カイロはすごく重宝するアイテムで、靴用を足元に入れておくと暖かいです。
あとは、焚き火台ですね。夏キャンプでも定番で炎のゆらぎに癒されますが、秋以降は暖をとるという目的も増えますので、さらに重宝するアイテムとして利用できます。
牧野アナ:完全に防寒対策がキーポイントですね。それだけ寒いとなると食べるものは温かいものがいいですね。秋キャンプで作りたい料理は何でしょうか?
古屋さん:やはり体が温まるものがいいと思うので、例えば豚汁やシチューなどの汁物もいいですし、鍋やおでんを作るのもありかなと思います。大人でしたら、お酒をホットワインや日本酒を熱燗にすることで、体も温まるしよりおいしく感じられるかなと思います。
牧野アナ:話しているとキャンプに行きたくなりますね!
静岡県内でおすすめのキャンプ場は?
古屋さん:ひとつが、裾野市にある「PICA富士ぐりんぱ」です。富士山が大きく見えつつも、電源付きテントサイトやコテージがあったりして初心者でも過ごしやすいと思います。そのなかに、シルバニアファミリーの世界観をそのままにしたかわいいログハウス風のコテージがあります。本当にシルバニアファミリーのおうちで、室内もその世界観でかわいいベッドもあって、しかも冷暖房完備! さらに、遊園地「ぐりんぱ」に隣接していて、キャンプ場利用者は入園無料になりますので、遊園地でも遊べてキャンプも楽しめ飽きずに過ごせます。
牧野アナ:実はキャンプが苦手……という人でも、行けばなんとかなる施設もでてきていますよね。シルバニアファミリーの世界観で子どもも喜ぶし、標高もやや高めなので星もよく見えるでしょうね。他にもありますか?
古屋さん:伊豆の国市にある「モビリティパーク」です。テントサイトには電源がついていて、エアコン付きのログハウスやコテージもあり快適に過ごせます。あと、20メートルくらいのジャンボ滑り台があって子どもたちにも人気です。
トイレやお風呂まわりはキャンプでちょっと悩ましいところがありますが、ここはパウダールーム、シャワールームや浴場がすごく清潔なので特に女性が快適に過ごせると思います!
牧野アナ:清潔感に関してはキャンプでは我慢しないといけない感じでしたが、そこがクリアされているのも大きいですね。
山梨県でおすすめのキャンプ場は?
古屋さんは2012年より地元山梨県の「やまなし大使」に就任されているそうですが、中部横断自動車道が開通して静岡から山梨へ行きやすくなりました。なので、山梨県のおすすめキャンプ場も1つ紹介していただけますか?古屋さん:北杜市にある「尾白の森キャンプ場」がおすすめです。中央道の須玉インターから約20分なので、高速でのアクセスも比較的いいキャンプ場です。「べるが(verga)」という複合施設のなかにあるので、温泉へも歩いて行けます。「尾白の湯」という温泉なんですが、ミネラルが多く茶褐色のお湯で人気があります。キャンプと一緒に楽しむことができるので、これからの季節、とくにおすすめですよ!
森のなかのキャンプ場なので、高さ5メートルくらいの木のところに散歩できる回廊が張り巡らされていたり、散策路などがあり自然のなかでリフレッシュできます。
牧野アナ:最後に、古屋さんの思うキャンプの魅力はどんなところだと考えていますか?
古屋さん:自然のなかでリフレッシュできることです。今コロナ禍でストレスがたまりがちですが、自然のパワーはすごいなと改めて思います。テレビやパソコンがないキャンプ場なら、子どもともゆっくり向き合えて、家族で焚き火を囲みながらじっくり話す時間がもてるところがいいなと思ってます。
牧野アナ:家ではとれないコミュニケーションも生まれますよね。ありがとうございました。
今回お話をうかがったのは……古屋江美子さん
ライター。旅行やグルメを中心にウェブや会員誌など様々な媒体で執筆。出身地である山梨県の「やまなし大使」。おもに山梨や静岡で子連れキャンプを満喫中。