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テーマ : スポーツしずおか

「稽古で番付上げる」 朝乃山 三役復帰目指す【大相撲 活気づく春㊦】

 元大関の朝乃山は1日に30歳になった。ベテランの域にさしかかっても、気持ちは新芽のように若々しい。20代後半は新型コロナウイルス対策のガイドライン違反による6場所出場停止で、大関から三段目に転落。30代は「稽古、稽古で番付を上げるだけ」と心に決めている。

稽古する朝乃山=大阪市の高砂部屋宿舎
稽古する朝乃山=大阪市の高砂部屋宿舎

 春場所は初土俵や新十両、大関昇進を決めるなど思い出が多い。母校の近大がある大阪はなじみ深く「新たな歴史の一ページをつくりたい」と三役復帰を目指している。
 上位陣との対戦を見据え「いかに自分の型になって攻めるか」をテーマに掲げる。今も悔いが残るのは先場所千秋楽の関脇大栄翔戦。得意の右四つ狙いが読まれていると考え、左差しを試みたが完敗した。10勝目を挙げれば三役の可能性もあっただけに「あの一番が重要だったのに墓穴を掘った」と猛省する。場所前は佐渡ケ嶽部屋などに出稽古し、大栄翔との申し合いでは立ち合いで右肘の角度を調整して右差しにこだわる工夫が見られた。
 2月には地元富山県の氷見市を訪問。能登半島地震の影響でつぶれるなど被災した家屋を目にした。「言葉にできない。想像を超えていた」とショックを受けたが、「関取の相撲が励みだ」との声に奮起する理由ができた。3場所ぶりに皆勤し、一つでも多く勝つ姿を届けようと気迫がみなぎっている。

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