
専門的な技術を持つ外国人の外食業での受け入れが停止してから5月13日で1か月がたちました。
深刻な人手不足の中、中核を担う存在が確保できないとの悲鳴が静岡県内から上がっています。ラーメンの名店は出店計画の見直しも迫られています。
■人気店「麺や厨」を支える外国人正社員の存在

静岡市駿河区に本店を構え県内で8店舗を展開する「厨グループ」。鶏の旨みを活かした濃厚なスープが特徴の大人気店です。
5月13日、この店で調理を任されていたのがベトナム出身のゴーバン・チェンさん。
日本語能力や専門技術が認められた在留資格「特定技能1号」を3年前に取得し、それ以来、正社員として厨に勤務しています。
<麺や厨 ゴーバン・チェンさん>
「ベトナムより、日本の方が色々な勉強することもあるし、全部勉強してベトナムに帰って色んなことをしたい」
■受け入れ停止で人材を獲得できない状態に
厨グループは総従業員の半数以上を外国人が占めていますが、いま、この重要な人材を獲得できない事態に陥っています。
<厨を展開する会社 天野洋平代表>
「いきなり2か月前に予定に達しそうなので停止しますと言われてバタバタしています」

政府は4月13日、外食業での特定技能1号が受け入れの上限5万人に到達する見込みになったとして、受け入れの停止に踏み切りました。
「お店としてはどんな影響がでていますか?」
<天野代表>
「かなり痛いのは間違いない、4名のビザを申請途中だった。完全に保留という形で止まってしまっていて」
■外国人人材を雇う理由
つまり厨は、チェンさんのような特定技能1号を持つ外国人材を今後、新たに雇用することはできないのです。
特定技能を雇用する会社は多くの書類を作成する必要があり、大きな負担が生じますが、それでも外国人材を雇うのには理由があるといいます。
<厨を展開する会社 久保田友和 人事部長>
「やはり国籍は問わないんですけども、皆さん真面目で勤勉でハングリー精神だったり、アツい思いを持ってやってくれる方が多いので」
■業界全体への波及と懸念される「他国への流出」
受け入れ停止を受けて、厨は新たな出店の計画をいったん白紙に。その影響はほかの業種にも広がっています。
<アースメイト 事業責任者>
「外食分野受け入れ停止は、全体の第一歩という感じ方をしているので、介護分野、飲食料品製造業分野などの他の分野も上限が早く来てしまうのではないか(と懸念している)」
介護分野を中心に外国人材の紹介などを手がけるこちらの会社によりますと、政府の決定が外国人材の考え方にも影響を及ぼしているようです。
<アースメイト 事業責任者>
「(日本に)外食分野で来ようと思っていた人材が、日本に外食分野で行けないとなってしまって、他の国や分野に流れていると聞いている」
■慢性的な人手不足という切実な課題
特定技能1号を含む県内の外国人人材の数は年々増加しており、2025年、過去最高を更新しました。
では、なぜ日本人ではなく外国人材を雇用しているのか。
厨を運営する天野さんは「若い世代の日本人が減っていて業界の中でも激しい人材の奪い合いが起こっている」と話します。
採用活動を行ってもなかなか必要とする人材が集まらない、慢性的な人手不足という現場の切実な課題があるようです。










































































