ガソリン価格大幅値上げで県内への影響は?物流・漁業の現場からは悲鳴=静岡

不安定なイラン情勢の影響は、私たちの生活や生業に大きな影を落としました。地域によってはガソリン価格は1日で約30円の値上がり。

運送業や漁業など暮らしを支える現場からは悲鳴にも似た声が聞かれ、事態の深刻さが浮き彫りとなりました。

値上がり前の駆け込み給油で渋滞

11日夜、静岡市内を車で走ると...。

<大西晴季記者>
「左側の車線だけ渋滞しています。渋滞の先はガソリンスタンドです。こちらのガソリンスタンドも数十台が列を作っています」

静岡県内各地のスタンドで発生した渋滞。目的は「値上がり前」の給油です。

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「12日に上がるって言うから一応入れておいた方がいいかなと」
「(29円上がるという問いかけに対し)29!すごいですね。やっていられないですよ、もう」

3月9日時点で、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は3か月ぶりに160円台に到達していましたが、その160円台もあっという間に終わりました。

<大西晴季記者>
「一夜明け、きょうのガソリンは、レギュラー1リットルあたり189円まで上がりました。ガソリンスタンドはいつもよりもすいているように感じます」

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「(11日は)どこも渋滞していて入れなく、時間的に自宅に帰りたかったので諦めて12日にした。分かっていたことですけど、めっちゃ高いですね」

物流の現場から悲鳴「利益が吹き飛ぶ」

影響は物流の現場でも。

浜松市の運送会社では、約50台のトラックを運用し、自動車部品や家電製品などを運んでいます。

<アトランス 渡邉次彦社長>
「(燃料費のコストは)全体の経費のなかの15%ぐらい占めていまして、非常に大きい割合。それだけ上がってしまったら利益が吹っ飛びますよね」

加えて、仕入れ先からは値上げの可能性がすでに伝えられているといいます。

<アトランス 渡邉社長>
「難しいのは、荷主さんも苦しいので、一方的に燃料が上がりましたから運賃値上げてくださいで話が通るとは、もちろん思っていない。ただ、この苦しさというのは真摯に状況をお伝えをして、一緒に乗り越えていけるように知恵を絞っていく」

漁業への打撃 政府は石油備蓄の放出を決定

イラン情勢の不安定化の影響で、イラン沖のホルムズ海峡を石油を積んだ大半の船が通過できず、原油の市場価格が高騰。高市総理は、3月16日にも日本単独で石油備蓄を放出すると明らかにしました。

レギュラーガソリンは1リットル170円程度に抑制させる方針です。(補助金制度も再開させる)

静岡県内の一次産業の現場では悲鳴が上がっています。

<いとう漁業協同組合 稲葉祐治さん>
「伊東港の船舶、漁業者は大体(燃料は)軽油を使っています」

船の燃料費は1日1万円ほどかかるといいます。競りで決まってしまう魚の価格に燃料の高騰分を転嫁することは難しく、漁師の負担は増える一方です。

<伊東港の漁師>
「あす(漁に)出るにも、(魚が)獲れなかったらどうしようかなとか、そういう経費ばかりかさんでいって不安になりますよね」

<いとう漁業協同組合 稲葉さん>
「早く戦争を終結していただいて、従来の仕入れができるようにしてもらいたいです。そうしないと漁業者がどんどん減っていく傾向が出ちゃうと思います」

私たちの生活に直結する原油やガソリン価格。

国際的な石油備蓄の放出が実施される見通しですが、不安定な状況は今後も続きそうです。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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