静岡県東部に小児専門外来 こども病院、2025年夏めどに開設へ

静岡新聞社のインタビューに応じる坂本喜三郎新理事長 静岡県立こども病院(静岡市葵区)は今夏をめどに、国立病院機構静岡医療センター(清水町)に医師を派遣し、小児の高度な専門医療の提供や相談に応じる専門外来を開設する。小児に関する専門医療の資源が乏しい県東部地域を支援する狙い。県立病院機構の理事長に今春就任した坂本喜三郎氏(67)=県立こども病院長=が18日までに、静岡新聞社のインタビューで明らかにした。
 県立病院機構や国立病院機構などが参加する地域医療連携推進法人「ふじのくに社会健康医療連合」として、県東部地域の医師不足・偏在の解消を図る取り組みの一環。県立こども病院の患者の3割強は県東部地域から受診していて、長時間に及ぶ移動の負担は大きいという。遠方のために受診を断念する家庭にも門戸を開く。
 需要に見合う体制を確保するため、派遣する医師数や提供する医療内容、開設回数などについて、同センターや地元医師会などと調整を進めている。相談対応に一部オンラインを導入することも検討する。坂本新理事長は「こども病院の専門外来を県内のいくつかの地域に作る可能性も視野に入れた、大きなトライアルになる」と見据える。
 県東部地域の医師不足・偏在の解消に向けては、県立総合病院からも同センターに糖尿病専門医を4月から派遣している。

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