
第1クオーター(Q)に背負ったビハインドが響いた。第1Qはフリースローを含めて5連続失点するなど波状攻撃に苦しみ11点差。第2QはPG橋本竜の3点シュートで追いすがった。だが第3Qで差を詰められず、4Qも激しい攻撃を止められずさらにリードを広げられた。
■下剋上ならずも貴重な1勝 「後悔ない」シーズンに
互いに落とせない一戦。富山への「下克上」に挑んだ静岡だったが、力で押し切られた。PG岡田(沼津中央高出)は「一気に崩れず耐えられたが、そこからもう一歩リードできなかったのが上位チームとの大きな差」と敗因を語った。
岡田が「意地と意地がぶつかった試合」と振り返るように、序盤は一進一退の攻防が続いた。だが、第1クオーターのルーズボールの奪い合いで競り負け、ターンオーバーと判定されたことで流れをつかんだ富山に、得点を上積みされた。
試合を通じオフェンスリバウンドとルーズボールをものにできず、得点を量産された。インサイドに激しく攻め込まれたことでファウルを誘発され、与えたフリースロー30本のうち21本を沈められたことも響いた。要所で岡田が3点シュートを決めたが、巻き返せなかった。
現行のB1最後の昇格チャンスはつかめなかったが、磨き上げた堅守とリバウンドを駆使して貴重な1勝を挙げ、森監督は「一緒に戦ってきた仲間を誇りに思う。後悔はない」と晴れやかな表情を浮かべた。岡田も「自分たちが(レギュラーシーズン)60試合でやってきたことは40分間で出し切れた」とすがすがしかった。