
立ち上がりから先手を取った。第1クオーター(Q)は8点リードで好発進し、第2Qも点差を維持した。第3QはCジョン・ハーラーの3点プレーなどで押し込み流れを渡さず、第4Qは攻勢を強める相手に詰め寄られたが、振り切った。
第3戦は5日同会場で行い、勝てば準決勝進出が決まる。
■強度高いディフェンス 監督「硬さ取れ、培ったもの体現」
2季ぶりの1部(B1)復帰を狙う富山に先勝され、後がない静岡が勝利への執念を見せた。堅守を発揮して得意のスローペースの展開に持ち込み、2部(B2)プレーオフ(PO)で初勝利をもぎ取った。落ち着いたプレーで引っ張ったベテランのPG橋本竜は「強度の高いマンツーマンディフェンスができた」とうなずく。
B2屈指の高い攻撃力を誇る富山を押さえ込んだ。得点源の外国籍選手らを徹底的にマーク。Cジョン・ハーラーを中心にゴール下で体を張り、3日の敗因になった富山のオフェンスリバウンドを防いで、攻撃の芽を摘み取った。
マンツーマンとゾーンの切り替えも効果的で、相手のフィールドゴールの成功率を低下させた。森監督も「選手の硬さが取れて、培ってきたものを体現してくれた」と納得の表情を浮かべた。
1勝が重くのしかかるPOの雰囲気に慣れていない若手が多い中、橋本竜が3点シュート1本、フリースローを着実に沈めて鼓舞した。遠方の敵地まで駆けつけたブースターの声援も力になった。準決勝進出に王手をかけ、橋本竜は「(レギュラーシーズン)60試合の集大成。皆さんと共に戦う」と静かに闘志を燃やした。