ベルテックス静岡の大黒柱、ジョン・ハーラー ダンク、リバウンド…ゴール下を制圧 B1へ“昇”

B2の奈良戦でダンクシュートを決める静岡のハーラー=北里アリーナ富士 圧巻のリバウンドで勝利をもたらす。バスケットボールBリーグ2部(B2)静岡センターのジョン・ハーラー(25)はB2トップクラスのリバウンド数を誇るチームの大黒柱だ。2026~27年シーズンのBリーグ再編に伴い、今季のプレーオフ(PO)が現行の1部(B1)昇格のラストチャンス。「ここまで積み上げてきたものを発揮するのは今」。頼れるビッグマンが持てる力を尽くし、B1まで駆け上がる。
 身長205センチ。フィジカルの強さを主戦場のゴール下で存分に見せつける。今季レギュラーシーズン(RS)は全60試合に出場し、平均11.2リバウンドとB2で2位。加入した昨季の平均10.9を上回る好成績をマークした。激しいディフェンスとリバウンドが持ち味の静岡で重要なピースとして機能。「強みがチームとマッチした」と2季連続のPO進出に貢献した。
 豪快なダンクシュートを決めて得点力でも存在感を示す。今季からは新たにパワーフォワード(PF)も担うなど多芸さも持ち合わせる。「4番(PF)は選手のキャリアで初めてで、今季は多くのことを学んだ。可能な限り日本で続けていきたいので、オフェンス、ディフェンスともにもっと成長したい」と努力に余念がない。
 日本でバスケットボールに取り組むのは念願だった。男女の日本代表を率いたトム・ホーバス監督と同じ大学出身で「日本のことを聞いて(自分の)プレーが合うと感じていた」。しかし、静岡に加入する前の23年に左膝を手術した。この先選手を継続できるか不安だったが、「静岡がオファーをくれた。このチャンスに懸けようという思いだった」と来日を決意した。
 加入2年目を迎え、「静岡のまちを知れば知るほど好きになっている」と地域への愛着も強くなった。24年に清水がJ1昇格を決めたことを引き合いに、「バスケットボールが続かないわけにはいかない。(B1)昇格を絶対につかむ」と必勝を誓った。
ジョン・ハーラー 1999年7月13日生まれ、米国出身。両親の影響を受け、3歳でバスケットボールを始めた。ペンシルベニア州立大在籍時に「自分の好きなことを突き詰めてやるべき」と監督に背中を押され、卒業後にスペイン2部でプロ生活を開始した。1季プレーした後、2023年に静岡に移籍した。験担ぎは団子で、ほぼ毎試合前に食べている。特にみたらし団子が好き。205センチ、109キロ。
 

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