松崎新港の釣り場再び 観光振興へ禁止区域を有料開放 安全対策やルール周知 26年度から本格始動

有料開放に向けた動きが進む松崎新港=松崎町江奈(同町提供) 一般の立ち入りが禁止されていた松崎新港(松崎町江奈)の一部区域を釣り客誘致に向けて有料開放しようと、町観光協会が準備を進めている。隣接する西伊豆町で有料の釣り場予約アプリ「海釣りGO」を運営する「ウミゴー」の協力を得て、安全対策やルールを周知する仕組みを構築していて、2026年度からの本格始動を目指す。
 松崎新港は静岡県が管理する港湾で、堤防の先端部は良質な釣り場として人気を集めていた。釣り客がごみを放置したり、たき火をしたりとトラブルが頻発したため、15年ほど前に侵入防止柵が設置され、立ち入ることができなくなった。同様の問題を抱えていた西伊豆町で23年、「海釣りGO」の取り組みが始まると状況に改善がみられ、松崎町でも24年に再活用に向けた協議が本格化した。
 地元住民の一人は「(堤防先端部は)潮の流れが良く、大きな魚がたくさん釣れた。また行けるようになればうれしい」と喜んだ。
 同協会はこのほど、安全性を検証するため同港で救助訓練を実施した。高さ約5メートルの堤防から釣り客が落水した想定で臨み、同協会職員やウミゴーの従業員がはしごや船を使って救助活動に取り組んだ。同協会の依田貴文事務局長は「安全対策を万全にして、多くの釣り客が訪れる場所にしていきたい」と語った。
試験行事の参加者募集 堤防先端部で釣り
 松崎町観光協会は31日から、松崎新港(同町江奈)の有料開放に向けた試験行事を行う。期間を限定し、立ち入り禁止となっている堤防先端部で釣りを楽しむことができる。
 第1回は31日~6月1日、第2回は7月5~6日。第1回は定員40人(中学生以上)。午前5時半~11時半。利用料金は2500円(税込み)。追加料金を支払うと、地元飲食店が同町産の桜葉やタイを使った軽食を同港に届ける「極旨堤防飯」や、釣った魚を地元宿泊施設で調理・提供してもらう「極楽釣りステイ」も楽しめる。第2回の詳細は第1回の結果を見て決定する。
 問い合わせは同協会<電0558(42)0745>へ。

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