静岡県熱海市で4月1日から「宿泊税」の徴収が始まりました。観光のまちをより良い場所にするための県内初の取り組みです。
<月の栖熱海聚楽ホテル 職員>
「本日4月1日から熱海市税で、宿泊税お1人様200円かかることになりますので、その点なにとぞご了承ください」
年間約300万人が訪れる熱海市。新たな財源の確保を目的に4月1日から静岡県内初となる宿泊税の徴収が始まりました。市内約300か所の宿泊施設が対象で、中学生以上が宿泊する場合、1人あたり200円を徴収します。
<宿泊者>
「宿泊税って聞いて、えって思ったけど、200円ならいいかな」
「予約した時に書いてあって、それで知りました」
「(宿泊税を使って)夏場は涼める場所がもう少しあるといいなと思います」
宿泊税で熱海市では、年間約6億円から7億円の増収が見込まれています。(熱海観光局による)
観光施設の整備や更新、花火大会の開催費用などにあてられ、持続的な観光振興につなげる方針です。
宿泊税の使い道のカギを握るのが「熱海観光局」です。市と連携して観光を活性化させるため、2024年7月に立ち上がった法人です。
<熱海観光局 上田和佳CEO>
「『愛され、選ばれる熱海へ、観光の力で未来をつくる』。これを大きなゴールにさせていただきたいなと思っております」
大手旅行会社や県の観光協会で勤務した経験がある上田和佳さんが4月1日、CEOに就任しました。
<熱海観光局 上田和佳CEO>
「お泊りいただくお客様からお預かりする大切な財源になりますので、泊まっていただく方、訪れていただく方に愛される熱海をきちんとつくっていきたい。そのために宿泊税を使っていきたいと思っています」
観光業の未来を見据え、新たな一歩を踏み出した熱海市。その効果や運用に注目が集まります。