
都内で開かれた2024年度の年間優秀選手表彰式で、袴田さんに代わって姉ひで子さん(92)がチャンピオンベルト(レプリカ)を受け取った。7年連続で最優秀選手賞に輝いた世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥選手らが見守る中、ひで子さんは「ボクシング界の皆さまのおかげで巌は助かった」と感謝。日本プロボクシング協会袴田巌支援委員会の新田渉世委員長は「ついに完全無罪を勝ち取った。ボクサーよりボクサーのようなお姉さんがいたから、巌さんも支援者も頑張ってこられたと思う」とたたえた。
袴田さんはアマチュア時代、静岡県代表として国体に出場した経験を持つ。プロに転向し、最高位は日本フェザー級6位。ボクシング界は長年、袴田さんが一家4人殺害事件に巻き込まれた背景には「ボクサー崩れ」といった偏見があったなどとして支援を続けてきた。