J2清水、反撃開始!番記者が感じるチームの変化とは
清水エスパルスが監督交代後、リーグ戦2勝1分けと調子を上げています。要因は?何が変わったの?SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」で、静岡新聞社運動部の清水エスパルス担当・市川淳一朗記者が現在のチーム状況を報告しました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん。
ヒデ:やりましたねえ!4月12日のベガルタ仙台戦は1-1でしたが、16日のレノファ山口戦は6-0で快勝!いやあ、嬉しかったですねえ。
市川:前監督の時から点が取れない、追加点が取れないことが課題でした。大きな前進、収穫の大きい試合になったと思います(笑)。
ヒデ:のどから手が出るほどほしかったゴール。一気にケチャップドバドバ状態ですね。
市川:途中から入った選手もちゃんと結果を残し、これからさらにチーム内の競争が激しくなります。
ヒデ:まず、1-1のドローに終わった仙台戦については、どのように考えますか。
市川:秋葉監督が超攻撃的サッカーを掲げている中で、前がかりになったところでミスが出て最後に失点してしまいました。かなり優勢だったので、勝ち点1で終わる試合ではなかったというのが率直な感想です。「リスク管理の部分で、もうちょっと何かするべきだったのでは」という報道陣の質問に対し、監督は「いや、そうじゃない。2点、3点取るのが自分たちのサッカーだから、失点したところは問題ではない。追加点を取れなかったのが問題だ」と。
ヒデ:わかりやすいですねえ。「そっか、点取ればいいんだ」っていう方向に選手は向けるもんね。
市川:とにかく選手にとっては、監督の求めていることがすごくわかりやすいようです。細部に関しての指示もありますが、とにかく攻撃的な姿勢で戦っていくことが大前提です。
ヒデ:秋葉監督になって何が大きく変わりましたか。
市川:選手たちは「そんなに大きくは変えていない。少し整理をしただけ。ただ、その整理をしたことが自信になっている」と言っています。とにかく攻撃的に、直線的にゴールを目指す。ボールを奪われても、すぐに奪い返しに行こうと。いわゆるゲーゲンプレスのような形で、ファーストディフェンダーからボールを奪いに行く。やることが明確になったのでは。
ヒデ:通訳を介さず、ダイレクトに伝わるのも強みですよね。
市川:練習を見ていても、シンプルに必要なことを伝えていて、こちらにとってもわかりやすいです。おそらく選手たちも、うまく共通意識を持てているのかなと思いますね。
市川記者「監督は漢の中の漢(笑)」、練習はフルオープンに

ヒデ:監督はどのような人柄に見えますか。
市川:「漢(おとこ)の中の漢」という感じがします(笑)。
ヒデ:非公開練習をなくし、オープンにしているそうですね。
市川:これまでは試合の前日、前々日の練習が非公開というのは当たり前のことでした。
鬼頭:セットプレーとかバレちゃいますもんね。
市川:今は試合前日の練習も全部見せる。それも、一般の人も見ていい。全く包み隠さないので、次の試合に出るメンバーももう全部わかっちゃうような。隠す隠さないではなくて「やることをやれば結果が出る」っていうことを、まさに監督が率先して示している。すごくかっこいいなと思います。
ヒデ:その潔さに、選手もやっぱり感化されるんでしょう。
市川:コーチの時からすごく選手との距離が近かったんですが、監督になってもその距離感を維持して、選手に多少いじられても動じない。むしろ、それをネタにしながら雰囲気の良さを選手たちに広げていて、選手たちもすごくやりやすさを感じていると思います。監督は「公平な競争」「正しい競争」ってことをよく口にしていて、選手たちもやりがいを感じていると思います。
ヒデ:それは選手起用にも如実に表れてますよね。「総力戦だ。全員が出るからね。覚悟しといてよ。準備しといてよ」って空気ですよね。
市川:全員が戦力だし、チャンスは与えるし、「調子が良ければ絶対に使うから」ということをはっきり言っています。過密日程という部分はありますが、実際に山口戦はターンオーバーのような形をとり、その前の試合で出番を得られなかった選手が結果を残しました。今、すごく良いサイクルに入っていると思います。
ヒデ:誰にでも試合出場のチャンスがあり、なおかつ練習も公開している。これで練習場は熱くなりますよね。バッチバチの練習風景が見れますよ。
市川:その競争がチームの一体感とか活気に繋がっていって、いろんなところに良い影響を及ぼすということを感じ始めています。
ルヴァン杯川崎戦は斉藤聖七選手が出場か。市川記者「血気盛んな若手に期待」

ヒデ:次は、19日のルヴァン杯川崎戦。相手は調子が悪いといっても、やっぱり王者でもあります。
市川:過密日程の中で若手にチャンスを与える機会になると思います。若手が意気に感じて奮起してほしいですね。
ヒデ:若手がバーンと川崎相手に向かっていけば、相手はすごく嫌ですよ。グイグイ来るわけでしょ。例えば、生放送で、我々がひな壇で若手と並ぶと、もうセオリーもパターンも関係ないから(笑)。もう完全に食われたりするんすよ。結局印象に残るのは、勢いある若手になっちゃうもん。
市川:「絶対に結果を残すぞ」という血気盛んな若手がメンバーに入ると思います。おそらく、清水ユース出身で流通経済大から加入したルーキーの斉藤聖七選手が出番を得るんじゃないかなと。彼は大学選抜にも選ばれていたホープでしたが、開幕前の怪我でこれまでメンバーに絡めませんでした。やっと回復してピッチに立てる状態になったので、すごく楽しみです。下部組織出身なので、関係者の期待も大きいと思います。
ヒデ:いい情報もらったね。ありがとうございました。
(2023年4月18日放送)