上野動物園の双子のパンダ誕生で、パンダブーム再来!?
今年6月、東京・上野動物園で双子のパンダ(シャオシャオ・レイレイ)が誕生し、連日テレビなどでも伝えられました。今回は、近年のパンダブームについて、パンダライターの二木繁美さんに、SBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。“パンダ好き”になったきっかけは?

愛浜(アイヒン)、明浜(メイヒン)とのご対面 /画像提供:二木繁美
牧野:そこまでパンダを好きになって、「パンダライター」になったきっかけは何かあったんですか?二木:もともとパンダが好きだったんですが、どっぷりとハマったきっかけは、パンダの名付け親になったことです。赤ちゃんに間近でご対面できる特典にも参加して、すごく近くでパンダの赤ちゃんを見たときにハマってしまいました。
牧野:二木さんが名付け親になったパンダは、どこのパンダでしょう?
二木:和歌山県にある「アドベンチャーワールド」で2006年に生まれた明浜(メイヒン)という雄のパンダと、2012年生まれの優浜(ユウヒン)という雌のパンダです。
牧野:初めて対面したときは、感動ものだったでしょうね。
二木:明浜のときはガラス越しの対面でしたが、優浜のときは触れはしないものの、ガラスなしのご対面で、肉球も見えました!

優浜とのご対面 /画像提供:二木繁美
日本でパンダに会える場所は?
牧野:今回は、パンダの基本から教えていただきたいのですが、今、日本ではどこでパンダと会うことができますか?二木:東京の上野動物園、和歌山のアドベンチャーワールド、兵庫の神戸市立王子動物園の3カ所で会うことができます!
牧野:それぞれのパンダを見分けることはできるんですか?
二木:日本にいるパンダなら見分けはつきます!
牧野:すごい! パンダは顔が分かりにくいから、中国でもAIの顔認証で見分けるみたいなニュースを見たことがあります。どういうところで見分けをつけるんですか?
二木:顔とか耳の形や離れ具合。目の周りの黒い部分の形がけっこう違うんですよ。あとは、体の大きさや全体の雰囲気ですね。
牧野:なるほど!シンシンが妊娠したときのニュースで、ファンがSNSでざわついたことがありましたよね。
二木:報道で間違ってお父さんのリーリーの写真が使われていたんです。ファンのSNSでも「これ、リーリーだよね!?」という話になっていて、やっぱり、ファンの人にはわかるんだなと思いました。
二木さんが推しのパンダは?

上品な座り姿から「神戸のお嬢様」と呼ばれているタンタン /画像提供:二木繁美
二木:先ほどもお伝えした「神戸市立王子動物園」にいるメスのパンダ、タンタンです。WEB連載のために毎週1回、動物園に取材に行っています。以前は、どのパンダも平等に好きだったのですが、何度も会うたびに、愛着というか、タンタンお嬢様大好き!みたいになっていますね。牧野:週1で発信することがあるんですね!
二木:最初のうちは飼育員さんも心配してくれましたが、取材を続けてみると、意外と伝えたいことがでてくるんですよね。
牧野:例えば、最近はどんなトピックが?
二木:タンタンのフンの香りを嗅がせてもらいました。パンダのフンはいい匂いなんですよ。
牧野:えっ! やっぱり笹を食べているからですか?
二木:はい、竹がそのままでている感じなので、健康なときは竹のすごく爽やかな香りがするんです。実はタンタンは今、加齢に伴う心臓疾患で投薬治療を受けているので、飼育員さんにお願いして嗅がせていただきました。めちゃくちゃいい香りだったので、お腹の調子は大丈夫だなと思いました。
牧野:そういったことを発信していくと、コアすぎて、全国のパンダファンは喜ぶわけですね。
二木:みなさん、便の状態は気になっていたみたいで……。
ずばり、パンダの魅力は?
牧野:パンダのどういうところに惹かれますか? パンダの気性はどうでしょうか?二木:やっぱり愛らしい姿です。あとはパンダは争いをあまり好まなくて、動作もすごくのんびりしているんですよ。ケンカとかもするんですが、それは縄張りがかちあったときだけ。普段は争いを避けたいがために、誰も食べない竹を食べているような動物なので、そんなに激しい気性ではないです。
今回の双子パンダブームについて
牧野:過去のブームと比較して、今回の上野動物園の双子パンダブームをどう見ていますか?二木:双子のパンダというのは実は珍しくなくて、約50%の確率で生まれているのですが、上野動物園では初めてのことですからね。過去のブームで記憶に新しいのは、2017年にシャンシャンが生まれたときだと思います。シャンシャンのときのブームも確かにすごかったですが、今回は双子ということでどこまで盛り上がるのか期待しています。
来年1月から一般公開予定ということですが、観覧はたぶん抽選になると思うんです(※)。シャンシャンのときも、母子の体調を考慮して1日2時間半、400組までの規定があったので、たぶんそれくらいになるかなと思っています。(※2022年1月12日より公開を開始。当分のあいだは、各日約1,000名の事前申し込みによる抽選制/12月13日追記)
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