日本のパンダは中国から借りている!?
牧野:一方で、コロナ禍で返還が延期になっていた、上野動物園のシャンシャンの中国への返還が年末と迫ってきました(※)。日本で生まれたパンダも中国に返還されるんですね?(※返還期限が2022年6月30日に再度延期に/12月13日追記)二木:1972年、一番最初に日本へやって来たカンカンとランランは、日中国交正常化を記念して贈呈されたパンダでした。しかし、現在日本にいるパンダは全てレンタルなので、期限が来れば、中国に返還することになっています。
牧野:レンタル料などもかかっていますよね。それでもレンタルになっている理由があるんですか?
二木:ワシントン条約で商業目的の希少動物の国際取引が禁止されているんです。なので中国も、最初は贈呈していたパンダを、繁殖や研究を目的として海外に貸し出す形に変えました。日本以外でも、各国が中国にお金を払って、パンダを借りていることになっています。
牧野:中国に行ったら、全土にパンダがいるものなんですか?
二木:生息地が限られた山のほうになるので、中国国内に何カ所かパンダの研究や繁殖を目的とした基地があるんです。
家でパンダを楽しむ方法

タンタンの寝姿 /画像提供:二木繁美
牧野:そんな貴重なパンダを、家で楽しむ方法があったら教えてください。二木:パンダのいる動物園は、みなさんツイッターやInstagramなどの公式SNSを運営しています。SNSには、公式だけではなくファンが撮った写真もたくさんアップされていますよ。
牧野:「#パンダ」で検索するとでてきますね。あとは、和歌山のアドベンチャーワールドは、オンラインイベントに積極的だと聞くのですが。
二木:11月22日に楓浜が1歳の誕生日を迎えたときもZOOMを使った誕生会を開催したり、インスタLIVEを使って無料で中継されました。
牧野:コロナ禍ということもあって、オンラインに積極的になっている動物園などもあるのですね。
二木:みなさん工夫されているので、見ていても楽しいです。
牧野:上野動物園のパンダも動画配信などされていますか?
二木:シャオシャオとレイレイ、お姉さんのシャンシャン、お父さんのリーリーなどは、定期的にホームページで動画や写真でアップされています。シャオシャオとレイレイに関しては、毎週火曜日にアップされることが多いです。ニュースで使われている動画は、だいたいこの動画です。
牧野:二木さんのコアなパンダ情報は、今後どこでチェックすればいいでしょうか?
二木:WEBの現代ビジネスで連載している「水曜日のお嬢様」と、Twitterを名前(二木繁美)で検索していただければと思います。
牧野:お嬢様というのは、タンタンが神戸のお嬢様と呼ばれているところからでしょうか?
二木:はい、そして水曜日が休園日なので、水曜日を優雅に過ごす神戸のお嬢様の様子ということで、「水曜日のお嬢様」というタイトルなんです。
牧野:興味を持った人は、ぜひ二木さんのコアなパンダ情報にもふれてみて下さい!
今回お話をうかがったのは……二木繁美さん
パンダのうんこを嗅ぎ、パンダ団子を食べた、変態と呼ばれるほどのパンダ好き。和歌山アドベンチャーワールドのパンダ「明浜(めいひん)」と「優浜(ゆうひん)」の名付け親。デザイナーを経て、ライター・イラストレーターとしてフリーで活動。現代ビジネスで、パンダのタンタンの日常を伝える「水曜日のお嬢様」を連載。