なっとう娘が「なっとう娘」という生き方を選んだワケ

「なっとう娘」という生きかた

最近、働き方が多様化しているというニュースを耳にしますが、副業やフリーランスなど、1つの会社に縛られることなく働くスタイルも広まりつつあります。例えば日本のフリーランスの人口は、昨年に比べて600万人も増えていて、今およそ1670万人にも及ぶそう。

今回は、新卒からフリーランスとして働いている、以前も番組で「納豆の楽しみ方」を教えてもらった、納豆インフルエンサーのなっとう娘さんにSBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。
※11月3日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。
牧野:なっとう娘さんは、年間約1500パックも納豆を食べる納豆インフルエンサー!  納豆アレンジや納豆グルメ、さまざまな地域の納豆を食べてレポートするなど、納豆について幅広く活動されています。「納豆のような人になりたい」と心から思い、永遠の憧れであり、よきバディとして、納豆と共存。将来、全国の納豆を楽しめる「全国納豆フェス」開催を夢見て日々奮闘されています。

改めて、納豆にハマったきっかけを教えてください。

なっとう娘:元々小さな頃から納豆が好きだったんです。学生時代、飲食関係のベンチャー企業でインターンをしていたときに納豆のイベントを開催したら、まわりの人たちが面白がって、納豆に興味を持ってくれることが嬉しくて今の活動に繋がっています。

牧野:納豆インフルエンサーとしての活動は、いつ頃からどのように始められたのですか?

なっとう娘:なっとう娘としての活動は、始めて大体2年半くらいなのですが、それ以前、3年前にインスタグラムのライブ配信で、毎日違う納豆の種類を紹介するところから始めました。

牧野:1年間、毎日納豆を配信し続けたんですか!? そんなに納豆には種類があるものなんでしょうか?

なっとう娘:はい、 全国に3000から3500種類あるといわれています。

社会問題に興味をもってもらうきっかけとしての納豆

牧野:その納豆を伝える道で生きていこうというのは、なかなか勇気が必要なことだと思います。ベースになるものが学生時代にあったのか、学生時代はどんなご経験をされていたんですか?

なっとう娘:大学ではコミュニケーション学を専攻していました。大学の授業でシリア難民の方から話を聞く機会があり、そこで社会問題に興味を持つようになりました。世の中には、こんなに大変な思いをしている人たちもいる……、その社会問題に切り込んでいく切り口として自分には納豆があるんじゃないかと思ったんです。納豆のビジュアルからの旨みと栄養価のギャップ、その要素を「臭いものに蓋をするのではなく、食べてみる(飛び込んでみる)」というメッセージに感じました。

また、国民的食材の納豆であれば「社会の一員として生きる私たちは、全ての社会問題の当事者である」ということを間接的に多くの方に伝え、巻き込んでいくことができるのではないかと考えたんです。

そこで自分の中での覚悟、やりたいことが決まりました。フリーランスという働き方も、人生一度きりだしやってみようと思たんです。

一番楽しそうで飛び込んでみたいと思ったフリーランスの道

牧野:シリア難民の人から話を聞いて、普通ならNPOやNGOなど国際救援の方向へ行くのかと思いきや、納豆を伝える道を選んだ。しかも新卒でいきなりフリーランスを選択したのは、どうしてだったんでしょう?

なっとう娘:フリーランスになろうと思ったのは、一番心躍る選択だったからです。もちろん企業に就職しても、いろんなことが学べて経験できるだろうとは思いましたが、自分が一番楽しく活動できるのはフリーランスという形ではないかなと思い選びました。

牧野:企業ではなかなか実現しにくいと思ったんですか?

なっとう娘:はい、できる範囲が決められていたりするのかなと。「納豆で社会問題に興味もってもらうきっかけを作る!」ことへの興味と意欲が自分の中で抑えられなくなっていたので、自分で仕事としてチャレンジしてみようと決意しました。

フリーランスの大変なところ

牧野:これは楽しい人生になりそうですよね! 一方でフリーランスの人は社会補償などの面で不利だといわれますが、実際やってみて大変な点はどんなところでしょう?

なっとう娘:保険や税金などについても、フリーランスの先輩たちに話を聞きながら、自分で学ばなければならないことは大変だと思います。ひとりで作業をすることが多いので、どういう人にどのタイミングでアドバイスをもらおうかなと考えたりすることはありました。最近は新型コロナウイルスの影響もあって、仕事が半分になった時期もあり、そういうときは自分でもっと頑張らなきゃ!と焦りのような気持ちに駆られることもありました。

牧野:全部自分でというと、大変かもしれませんが、その先の自分の学びにもなっているし、責任感にもつながっているんですね。不安はあまりなかったんですか?

なっとう娘:やはりちょっとはありました。自分が不安になるというより、周囲が心配してくれていたときもありました。そのときは、3年くらい「なっとう娘」としてチャレンジしてみて、もし厳しいと感じたら、いったん旅に出るなり、就職活動してみるなり、考えてみようかなとも。

牧野:なっとう娘さんは、メンタルが強い! で、実際その道を選ばれてどんな活動をされてきたんですか?

なっとう娘:納豆に関するイベントを開催したり、今は納豆の通信販売もしています。あとは、納豆に関するアパレルグッズの販売、コラムの執筆、大学と共同で海外の人でも食べやすい納豆の商品開発など、納豆に関して幅広く活動させていただいています。

仕事を生みだすSNS

​牧野:話を聞いているといろんな企業や大学とコラボされているんですけど、なっとう娘さん個人がぱっと行って受け入れてもらえるんですか? その繋がりはどう築かれているんですか?

なっとう娘:電話がその企業さんとのファーストコンタクトだった場合、「なっとう娘……?ですか……!?」と怪しまれることが多いです。それはそうですよね、ですので元々知り合いの納豆会社さんに紹介していただいたり、SNSで私の活動を見てくださっている人との間で仕事に繋がることが多いです。

牧野:普段の活動やSNSでの発信がカギですかね?

なっとう娘:はい、でも正直私自身もここまでSNSが仕事に繋がるとは思っていませんでした。

牧野:今回出演いただいているのも、我々がSNSを見て面白いと思いお声掛けしているわけですからね! 納豆イベントもまた開催されているようですが、将来的にはどうしていきたいですか?

なっとう娘:全国の納豆を集めた納豆フェスを開催できるところまで頑張っていきたいと思っています!

まずは、1日1秒から、行動を起こしてみて

牧野:その夢が叶ったときには、ぜひまたIPPOに出演して報告をお願いしますね! なっとう娘さんの成長を見ていくこと自体も楽しみにしています。

今の仕事や進路に悩んでいる人に、メッセージをお願いします。

なっとう娘:まず自分が心身ともに健康であることが大切。その上で、幸せを感じることにアンテナを張って、そこから一日一秒ずつでも考え、行動してみて。本当に一歩ずつ、何か自分でできることから始めていくのが、自分のやりたい仕事の形、より幸せな人生への近道になっていくんじゃないかと思います。もちろんすでに幸せな人もいらっしゃると思いますが、もっと自分の理想に近づきたい!こういう仕事がしてみたい!という人は、自分も含めてですが、ちょっとずつでも小さなチャレンジを積み重ねていけたらいいんじゃないかと思っています。

牧野:1日1秒でもワクワクする部分を考えるとか、普段とちょっと違った行動を起こしてみるとか、これはいいヒントをもらいました。

なっとう娘:それこそ、この番組名の「IPPO」がまさしくそうですよね!

牧野:その言葉通りやっていきたいと思います!
 
今回お話をうかがったのは……なっとう娘さん
年間約1500パック納豆を食べる納豆インフルエンサー。納豆アレンジや、納豆グルメ、様々な地域の納豆を食べてレポートするなど、納豆を軸に幅広く活動中。納豆のような人になりたいと心から思い、永遠の憧れであり、よきバディとして、納豆と共存している。将来的には、全国の納豆が楽しめる「全国納豆フェス」の開催を夢見て日々奮闘中。公式サイト『natto musume』/納豆アレンジコラム連載『なっとう娘の「ねばログ」』/納豆の食べ方を発信しているInstagramアカウント『納豆まとめ
 

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