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流行は20年で繰り返される?古着ファッションブーム再燃のワケ

リバイバルファッション20年説!?

今、古着が再注目されていることをご存知ですか? コロナ禍、若い世代の間で古着がブームの一つになっているそうなんですが、なぜなんでしょうか? 今回はファッションビジネス・コンサルタントの磯部孝さんにお話をうかがいました。
※9月10日にSBSラジオ、IPPOで放送したものを編集しています。
古着ファッション

そもそも「古着ファッション」とは?

原口アナ:「古着ファッション」というのはこれまでにもブームがあったとお聞きしたのですが、そもそもどのようなファッションのことでしょうか?

磯部さん:1997年くらいに一大ブームがありました。当時流行した「古着ファッション」とは、大きく2つに要約されています。ひとつは、ヴィンテージファッションとも呼ばれ、初期モデルなど希少性の高い商品に人気が集中しました。もうひとつは、新品ではなく着古した感じの風合いが好まれ、特にヴィンテージ加工された商品が人気を集めました。

原口アナ:ファッションリーダー的な人はいましたか?

磯部さん:当時は、キムタクこと木村拓哉さんと浅野忠信さんが非常に人気がありました。木村さんは当時「月9」(フジテレビ系列で月曜夜9時から10時のドラマ放送枠)のトレンディドラマのなかでも大ヒットとなったロンバケ(ロングバケーション)やラブジェネ(ラブジェネレーション)などの人気ドラマに主演していました。劇中で着ていた「A BATHING APE」のチェックのCPOジャケットや「ハリウッドランチマーケット」のニットジャケットなど、彼が着た商品は飛ぶように売れていました。

原口アナ:なるほど。そういったファッションリーダーがいたら、真似したいという気持ちはわかります。でも今は「ファッションリーダー的な人がいるのか」というのも謎なんですが……、なぜ現代の若い世代でまた古着がブームになっているのでしょうか?

なぜ、今若者世代で古着がブームになっている?

磯部さん:まず、ファッション業界には「リバイバルファッション20年説」というものがあります。これは20年くらい前のトレンドがもう一度流行るという現象のことです。例えば80年代には50、60年代ファッションが流行り、90年代には70年代、2000年に入ると80年代がフォーカスされていました。その流れで、97年くらいに流行った古着が、現代の若い子にとってすごく新鮮で新しく感じられるのではないでしょうか。

原口アナ:今がちょうど20年周期のタイミングということなんですね! その他に理由はありますか?

フリマアプリ、SNSの普及もブームに拍車

磯部さん:あとは、メルカリなどのフリマアプリが普及していることです。フリマアプリを使って個人間取り引きが簡単にできてしまうこともブームに拍車をかけている要因のひとつだと思います。

原口アナ:SNSもブームのきっかけのひとつになっているのではないでしょうか。

磯部さん:そうですね。特にInstagramは、現代の古着屋さんにとって必須ツールとなっています。これは97年当時にはなかったことなんですが、お店は古着の入荷情報や魅力を発信して、若者はInstagramを通じて古着の知識や情報を勉強しながら買えるといった形が、現代版の古着ブームの特徴のひとつではないかと思います。

1997年頃のブームと、今のブームに違いがある?

磯部さん:大きな違いを挙げるとしたら、「洋服そのものへの価値感の低下」があると思います。Instagramやフリマアプリなどの便利ツールのおかげで、欲しいと思う商品もわりと簡単に探せるようになりました。それは便利なのですが、その一方でこんなに簡単に探せるものに対して、さほど価値を見出せない、というのがひとつの実情ではないでしょうか。

ただし、一部のレアで希少性の高い商品は別です。このような商品は、97年当時のブームを経験した世代が数多く反応しますよね。97年当時、18歳の学生だった人は今42歳。20歳の人でも44歳と、立派な大人でしょうから、当時は高額でなかなか手が出せなかった思い入れのある商品を買い求めるニーズもあるかと思います。

コロナ禍というのも、ブームに関係している?

磯部さん:やはり、ネットへの接触時間がすごく増えていますよね。ファッションというよりは、それ以外のネットエンターテイメントが中心だとしても、ネットへの接触時間が増えるに従って目にする情報も多いので、人気の古着屋さんを見つけたという若い子も多かったのではないでしょうか。

原口アナ:確かにコロナ禍、ネットで服を買ったり見たりする機会が増えたように思います。

今後このブームはどうなっていく?

磯部さん:まだしばらく続くとみています。97年当時を振り返っても、だいたいピークの前後5年くらいは古着ファッションがひとつのブームとして定着していました。現在が古着ファッションブームのピークかどうかの判断は難しいですが、仮にピークがあったとしても、ピークアウトしていくまでには多少時間も要するので、少なくともあと2年は古着ファッションブームは継続していくのではないかと思います。

原口アナ:古着ブームと並行しながら新たなトレンド出てきて、組み合わせていくというのも今後ありそうですか?

磯部さん:先ほど申し上げた「リバイバルファッション20年説」からすると、そろそろ2000年代ファッションというのがフォーカスされ始めているので、その新しい流れとバトンタッチして変わっていくのではないでしょうか。

原口アナ:時代の流れとともにトレンドが変わっていきますので、今後とも古着ブームに注視していきたいと思います!
 
今回、お話をうかがったのは……磯部孝さん
1967年生まれ。アパレルにて企画、生産、営業の実務を経験後、2003年ココベイ株式会社にて大手流通チェーンや、ブランド、商社、アパレルメーカー向けにビジネス・コンサルティングを手掛ける。現在は、ITメディアビジネス内に連載「磯部孝のアパレル最前線」、講談社の『マネー現代』などで特集記事などの執筆活動もしている。
 

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