最高級茶「高嶺の香」お茶のおいしさを広めたい。/静岡市清水区・両河内

シミズ毎日
今年も新茶の季節がやってきました。もえぎ色に輝く茶畑は新茶の時期ならでは。お茶の爽やかな香りに包まれて、ほっと一息つきませんか。

清水区・両河内が育む山のお茶

清水のお茶は「浅蒸し茶」が主流。すっきりとした香りと、水色が透明感のある黄金色が特徴です。興津川の上流に位置する山里、両河内は清水有数の茶産地。朝夕に興津川から発生する多量の霧が空気を湿らせ、日光を適度に遮るため、上質なお茶が育ちます。

両河内で新茶時期に注目されるお茶が「高嶺の香」。静岡茶市場の初取引では、40年以上最高値(機械もみ)を記録するブランド茶です。

4月17日の朝、新芽の摘み取りが行われ、今年は約38キロの生葉を収穫。約4キロの荒茶に加工されました。
 

「高嶺の香」を栽培しているのは「両河内茶業会」。複数の茶農家が協力し、代々茶畑を守っています。

自然仕立てが生み出すうま味と香り


「高嶺の香」は、香りが良くうま味の強いお茶。おいしさの理由は「自然仕立て」と呼ばれる栽培方法。一般的な茶畑はかまぼこ型に刈り込まれ、機械で茶葉を摘み取ります。自然仕立てのお茶は、茶の木をそのまま伸ばし、1年に1回、新茶のみを収穫します。1年間栄養を蓄え、ストレスなく育ったお茶の木は大きな葉と幹の太さが特徴。手摘みのため、収穫量が少なく貴重なお茶と言われています。

一芯二葉で丁寧に摘まれた高嶺の香。
 

高品質なお茶作りには、徹底した茶園管理が欠かせません。「昨年の夏は暑かったので潅水し、肥培管理に気を付けました」と話す同茶業会の望月秀樹さん。

3月中旬に茶畑の様子を確認する両河内茶業会の会員・望月秀樹さん
 

望月さんたちの願いは「高嶺の香」をきっかけに両河内のお茶を飲んでもらうこと。栽培に携わる会員は、高嶺の香以外にもそれぞれの茶園でこだわりのお茶を生産しています。産地や生産者でお茶を選べば、お茶の時間がより豊かになります。今年はどんなおいしいお茶と出会えるか楽しみですね。

<DATA>
■高嶺の香
問合先:JAしみずアグリ特販課 054-365-1600

■両河内のお茶
問合先:吉川農園 代表吉川勝敏 
054-396-3012/FAX:054-396-3609

※この記事はシミズ毎日2025年4月27日発行号を一部再編集し、掲載しています。

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