
梅ケ島の金山と金座・銀座のお噺し

安倍川の最上流域、古くからの湯治場である梅ヶ島。かつて梅ヶ島温泉の2キロ下流に、梅ヶ島の金山がありました。
その中心だった日影沢金山は、今川氏がこの地を治めた1528~32年に栄え、武田氏の統治下を経て徳川家康の駿府大御所時代に大きく繁栄しました。
梅ヶ島温泉で一番の歴史を誇る、明治元年創業の老舗旅館「梅薫楼」には、金鉱への出入口にあった格子扉の鍵が残されています。この金山で産出した金から、慶長小判が造られその小判は「駿河小判」と呼ばれました。
現在の日本銀行静岡支店がある葵区金座町。家康はここに金座を置き、駿河小判を鋳造していました。
江戸の時代からこの地に祀られた金座稲荷神社は、お金の神様として今も崇められています。金座ののちに設置された銀座の跡地には、駿府銀座発祥の碑が残り、江戸時代に多くの両替商が集まっていたその周辺は、両替町の名を今に残しています。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。
静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)