語り:春風亭昇太

清水の夏の風物詩となっている、清水七夕まつり。清水駅前のアーケード街などに、竹で作られた七夕飾りが並びます。
清水の七夕飾りの特徴である仕掛け物飾りは、昔から清水周辺で盛んに作られていた駿河竹千筋細工の技術から生まれたとも言われています。
昭和28 年に現在の静岡市清水区、当時の清水市の商店街を中心に、戦後の復興と商業の発展を目指して開催されたのがこの七夕まつりの始まりと言われています。「清水みなと祭り」に並ぶ清水の名物にしようと昭和30年代から50年代には、当時11あったという清水市の商店街すべてに七夕飾りが並びました。
七夕まつりを見るために、市外や、県外からも多くの観光客が清水を訪れたといいます。
当時の清水は、ミカン栽培で栄え、収穫シーズンには、多くの人々が働きに来ていました。収穫が終わって、清水から帰っていった人たちも半年後、七夕まつりを楽しむために戻ってきていたと言います。
昭和28年から、今年で70年目を迎える清水七夕まつり。時代は流れ、商店街の数は減りましたが、今年は清水駅前銀座商店街と清水銀座商店会の2ヵ所で七夕飾りが清水の夏を彩ります。
静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。