【ヨルゴス・ランティモス監督「哀れなるものたち」】 絵画的な映像の中に

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は1月26日から静岡市葵区のシネシティザートほかで公開中の、ヨルゴス・ランティモス監督「哀れなるものたち」。

ビクトリア朝時代の英国ロンドンが舞台。天才外科医(ウィレム・デフォー)の手で胎児の脳を移植されたベラ(エマ・ストーン)が、彼の庇護を離れた「外の世界」で自我を獲得していく。ベラの強い性衝動が、教養や知識が深まるにつれ哲学性を帯びていく。絵画的なフレームが強調される映像の中には、実際の油絵もちらちらと。静岡県立美術館所蔵のクロード・モネ「ルーアンのセーヌ川」(1872年)が映ったように見えたのは気のせいか。(は)

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