【木下恵介記念館の「おおしまたくろう展」】 都市のノイズで〝作曲〟

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、浜松市中区の木下恵介記念館で27日まで開かれている、アーティストおおしまたくろうさんの展示と上映イベント「滑琴行進曲 カッキン・マーチbyおおしまたくろう」。20、21、27日には作者による解説や実演がある。

頭に装着する耳型マイク「疑似耳人(ぎじじじん)」を活用した、音が基軸のアート。「右耳役」「左耳役」の2人の動きを「指示書」で指定し、それぞれが採集した映像と音声を合体。5分前後の合成映像は都市のノイズに満ちている。「指示書」を「楽譜」、音源の〝合奏〟を「楽曲」として捉えれば、これは立派な作曲活動。 繁華街を行き交う車の音と、公園に充満するセミの声の重なりに、何とも言えない〝ハーモニー〟を感じた。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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