【県文学連盟の「創立60周年記念展」】 「遠州豆本」がすごい

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、11月27日まで静岡市葵区のギャラリーえざきで開催中の「県文学連盟創立60周年記念展」 。1963年12月創刊の連盟機関誌「文芸静岡」や県内の同人誌のバックナンバーを展示。

各地の同人誌の中でひときわ異彩を放つのが、第63回芥川賞(1970年上期)作家の吉田知子さん(浜松市)が1987年7月に創刊した「遠州豆本」。縦8cm横6cmほどだが約200ページに20作家以上が小説を提供している。2011年7月の100号まで続いた。編集担当の小笠原小夜子さんによると、一人1200文字厳守だった。布を張った表紙、しっかりした製本だが、ワープロで作っていた。ユニークなのは判型が一定ではないこと。型にはまるのを嫌う吉田さんの思考がよく現れている。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1