【芹沢銈介美術館の「芹沢銈介ののれん」展】 スリットをどう生かす

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、12月10日まで静岡市駿河区の市立芹沢銈介美術館で開催中の「芹沢銈介ののれん」展。

芹沢がのれんを手がけたのは染色に専念した30代以降。半世紀の間に文字や風景、人物を題材に300種以上を生み出したという。今回は1929年に国画会工芸部に初出品した「杓子菜文間仕切」をはじめ約50種を展示。一つ、あるいは二つのスリットが入る全体構成の中で、この「境目」をどう生かすか。デザイナー・芹沢銈介の腕が光る。スリットを挟んだ左右で、なまめかしさ+しなやかさと太い枝から旋回する力強さを描き分けた「柳文のれん」が秀逸。(は)

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