【フェルケール博物館の「開港展」】 美のセンスとクラフトマンシップが調和
1854年、下田・箱館が開港。日本の工芸品が海外に渡り、欧米に「ジャポニスム」を流行させた、その礎ともいうべき品々が並ぶ。漆器、陶磁器、青貝細工など、美と技が柔らかく調和。象牙や珊瑚などに彫刻を施して埋め込んだ「芝山漆器」に目を奪われる。高さ2㍍弱の「横浜芝山漆器飾棚」は花鳥を描いた、贅を尽くした作り。本県産の寄木細工や蒔絵の箱も。トランプケースは蓋に「♡」が一つ。単純を極めた図案だが、かえって心に残る。
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