【フェルケール博物館 の法月健一展 「変遷」】 針金が伝える豊かな表情
針金で作った人面7点と竜、ライオン。ある者はヘラヘラと口元をゆがめ、ある者は生気のない眼差しを向けてくる。穏やかさや厳めしさ、さらには「心ここに在らず」といった心境も。針金の線は何を意味しているか。しばし考えた。骨格ではない。輪郭でもない。髪の毛や髭一本一本でもない。それなのに、針金の線の集合が「人の表情」を余すことなく伝える。法月さんの、人間についての深い思索と「形」に対する探究心がうかがえる。(は)
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