【フェルケール博物館の「銘仙展 夏」】青のバリエーションが楽しい
大正時代、昭和初期の先染め平織りの絹織物「銘仙」にスポットを当てた企画展。19世紀末~20世紀初頭の欧州で流行した美術様式「アール・ヌーボー」からの影響や類似性を、茶箱のラベル「蘭字」と並列して論じているのは同館ならでは。第2展示室の青色のバリエーションが楽しい。「蜻蛉蓮模様単衣銘仙長着」はベロ藍を明るくしたような青。「花桐に唐草模様銘仙長着」は少しだけ濁らせた空の青。唐草のつるのカーブが美しい。(は)
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