
(橋本)静岡市清水区選出の県議会議員で、国民民主党の中山真珠氏が、静岡市内で無免許運転をしていたことがわかり、中山氏は離党届を提出しました。4日に静岡市葵区で、軽乗用車を無免許運転した際に、横断歩道を横断中の歩行者の通行を妨げたとして、静岡中央署員が声をかけたことで事実が発覚。免許の有効期限は5月16日まででした。中山氏は数日前に期限切れに気づいたが、手続きをしていなかったと言います。
(山田)全国ニュースにもなりましたね。
(橋本)中山さんは、今年4月の県会議員選挙で戦後最年少の27歳で初当選して注目されました。国民民主党の公募に応じ、5期務めていた県議の後継候補として静岡市清水区(定数4)から出馬し、1万4000票余りを獲得して5人中3番目で当選を果たしました。
(山田)戦後最年少というところも結構取り上げられましたよね。
(橋本)年齢の若い方が議員になることは大事な事だと思うので、そういう意味も含めて注目されましたね。
(山田)経歴で言うとどのような方ですか。
(橋本)ご出身は大阪府で、大学を卒業した後、松下政経塾でも学ばれたと聞きます。大学時代からNPOで子供の貧困対策などについて取り組んできたということで、それがベースになって、政治を志したのではないかなと思います。
(山田)期待されていた中での無免許運転だったんですね。
(橋本)経緯を聞きますと、今月の1日に、別件で身分証明書として免許証を使用した際に、期限切れになっていることに気づいたそうです。2日に免許センターに行きましたが受付時間外で手続きができず、その際も車を使ってしまったとのことです。帰りは運転代行を利用したものの、4日にまた仕事で車が必要だったことがあって使ったと説明されてるみたいです。
法律を遵守すべきだということが一つありますし、うっかりではなく失効してることに気づいて乗ってしまったところがかなり問題視されてます。
(山田)1日の時点で失効していることに気づいたわけですもんね。
(橋本)失効してから半年以内なら、所定の講習を受講することで学科試験と技能試験が免除され、適性試験に合格すれば免許証を再取得できます。ですので、失効に気がついた後の対応がよろしくなかったということですね。
問題発覚した中山氏は県議を続ける意向だが…

(山田)問題発覚後、中山さんはどうなったんですか。
(橋本)この問題によって、実質的には離党せざるを得ない状況になったということと、県議会の所属会派「ふじのくに県民クラブ」という川勝平太知事を支える会派から除名になってしまいました。かなり影響が大きかったと思います。
(山田)会派から除名されてしまったことについては、大丈夫なのでしょうか。
(橋本)ふじのくに県民クラブは今まで18人いたのが17人になるんですが、県政にも影響があるかもしれないということが一つあります。以前、川勝知事の不信任決議案が出されて否決された際、可決ラインの51票に対して賛成票は50票でした。中山さんは県議を続ける意向を示していますが、万が一議員辞職に追い込まれると、不信任決議の可決ラインが変わる可能性があります。
(山田)川勝知事にも影響してくるんじゃないかってことですね。
(橋本)仮に不信任決議案が出された場合を計算してみると、議員総数が68人から67人になって分母が一つ減りますので、可決に必要な票数が51票から50.25票になります。50票ではまだ足りないのですが、再度そのようなことがあるとよりギリギリということになるので、川勝知事もプレッシャーになるかとは思います。
(山田)無免許運転のニュースが、もしかすると川勝知事の首にも繋がる可能性があるということですね。
(橋本)議員1人の行動というのはいろんなところに影響してくるということもあるので、やはり中山さんの行動は今回問題になるべきものだと思います。若手なので、会派や政党の中で議員の心構えや行動がもたらす結果をちゃんと指導したり教えてあげたりすることが大事。今、女性の議員を増やしたり、若い人に政治参加してもらおうということが言われる中で、やはり育てていかなければなけないと思います。
(山田)若手議員に対するマイナスイメージが付かないようにしなければいけませんね。
(橋本)そうなれば本当に悲しいことなので、周りの議員もこういうことがないように育てていってほしいと思います。
(山田)リスナーさんからもせっかく当選したのに何やってるのよというメッセージも来ております。「だから若い人は」となると、投票に行く側もそうですし、選挙に参加する若者も少なくなってしまう。それはやはり避けたいですね。今日の勉強はこれでおしまい!