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夏に聴きたいクラシック3選+α!筆者の好み全開ですが、お許しを!


みなさん、こんにちは!
編集局紙面編集部の遠藤竜哉です。

毎日、暑いですね…!

今回は、夏に聴きたいクラシック3選!と題して、CDや演奏会をご紹介します!

ご興味あれば、ぜひ聴いたり出掛けたりしてみてくださいね。
 

さっそく選んだ曲を大公開!

では、いきます!じゃーん!
①リヒャルト・シュトラウス「アルプス交響曲」
②メンデルスゾーン劇音楽「夏の夜の夢」(全曲)
③ドビュッシー「ベルガマスク組曲」←これはピアノ曲です。


+αとして、

久石譲「オーケストラストーリーズ となりのトトロ」

…なるほど!

なのか、

…そうきたか!

なのか、

まあ、私の独断ですので!!

では、解説の上、愛聴盤を挙げていきます。

①「登山」する曲「アルプス交響曲」

夏と言えば、山!

「夜」「日の出」から「頂上」を経て「下山」「日没」まで、アルプス登山を音楽で描いた全22曲から成る楽曲です。

原題《ドイツ語:Eine Alpensinfonie》を直訳して「アルプス交響曲」と呼ばれますが、実際には、より自由な交響詩という形式で書かれています。

作曲家自らの登山体験が基になっていると言われ、道中では、滝や花畑、氷河に出合ったり、道に迷ったり、ちょっと危ない目に遭ったり…、そんな登山のリアルと大パノラマが精緻なオーケストレーションで描かれています。

アルプス交響曲は、通称「アルペン」!

大編成のオケ、演奏時間約50分の大曲で、嵐の場面ではサンダーシート(雷)や、ウインドマシーン(風)といった特殊楽器も使われます。

バンダといって、ステージ上の楽器とは別動のグループが舞台裏にいて、そちらからも音が鳴るという、大掛かりな演奏となります。

恐ろしいほどの描写力

リヒャルト・シュトラウスは、オーケストレーションの名人で、オケを使ってどんなことでも描ける(のではないかと思えるほど)恐ろしい描写力の持ち主でした。

アルペンは、本当に見事!
聴くと眼前に山々がそびえ立って見えます(私には…)。

例えると、鉛筆の下絵(スケッチ)があるとして、そこから、どんな絵の具をどんな風に組み合わせて、色を混ぜ、鮮やかに一枚の絵を浮かび上がらせるか、それがオーケストレーション。作曲家の腕の見せどころですね。

アルペンは単なる描写音楽ではなく、登山者の心理も描かれていると言われます。

それは「山あり谷あり」の人生であったり、実際にヨイショヨイショと山を懸命に登る足取りであったり、聴く人それぞれに捉え方は違うようです。

初演したシュターツカペレ・ドレスデンと、有名にしたカラヤン

アルペンを有名にしたのは、往年の大指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンでしょう。リヒャルト・シュトラウス本人と親交がありながらこの曲をレパートリーに加えたのは晩年のことでしたが、正規録音としては唯一のドイツ・グラモフォン盤(1980年録音、ベルリンフィル)が今も世界中で聞かれています。

いろいろなアルペンの演奏を聴いてきましたが、カラヤン盤のマッチョさ、マッシブ感、マキシマム度(そんな言葉があるかどうかはさておき…)は他の追随を許しません。

もし中古で手に入れば、1990年代に販売されていた「カラヤン・ゴールド」という金蒸着のCDが良いですね。

(ポリドール 1995年)


もう一つ挙げるとすれば、NHK交響楽団の首席指揮者にも就任したファビオ・ルイージがシュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団←最近はこの呼称を使わなくなりました??)を振ったソニー盤(2007年録音)。カラヤン盤よりテンポよくサクサク進みますので、聴きやすいと思います。

(ソニー 2007年)


県内でプロオケの実演に触れる機会は滅多にないのですが、今月19日、20日に東京都交響楽団が定期演奏会などで披露します。

会場は東京・上野ですが、静岡から2時間あれば間に合う、かも??

19時開演です。

②まるで夢の世界、劇音楽「夏の夜の夢」

メンデルスゾーン劇音楽「夏の夜の夢」はシェイクスピアの戯曲に作曲した音楽です。

全体はメロディックで、とても聴きやすい。わずか17歳で作曲した序曲、ホルンの優しい響きが特徴の「夜想曲」、一度は聴いたことがあるだろう「結婚行進曲」など、名曲であふれています。

序曲からして、夏のにおいや虫たちがザワザワする感じまで、すごい描写力!
御伽の国に入り込んだような感じがします。

ほんとにメンデルスゾーン大好きです。

私がよく聴くのは、小澤征爾さんとボストン交響楽団によるグラモフォン盤(1992〜93年録音)。この演奏には語りがあり、吉永小百合さんが務めています。

ボストン響のクセのない響きが、この曲にぴったりだと思います。

もう一つは、アンドレ・プレヴィン指揮ウィーンフィル盤。

プレヴィンとウィーンフィルは相性が良かったですね。この演奏はとても端正で、録音もよく、まるでオケ中で聴いているような印象を受けます。

ホルンの音が特に好きです。
アンサンブルの緻密さが伝わってくる名録音だと思います。

(フォノグラム 1993年)


ちょっと想像してみたのですが…。

もし、静響さんが語り付きで全曲演奏するなら…語り担当は…

うーん。

春風亭昇太さん(静岡市出身)!!でしょうかね??

ぜひお願いしたい!

③心を癒してくれる「ベルガマスク組曲」

仕事に熱中して、帰宅が遅くなることもあります。
そんな時、夜空で癒してくれるのはお月様!

私の場合、帰宅後に少し散歩に出ると1日を振り返り心身を整えるリフレクティブタイムとなります。月を眺めながら歩く時、脳裏に浮かぶのは、この曲ですね。

「ベルガマスク組曲」
第3曲「月の光」

月の光はとても気持ちが良く、安眠にもつながります。

愛聴するのはミシェル・ベロフ盤です。1995年録音。

(日本コロムビア 2002年)


今回は挙げませんでしたが、リヒャルト・シュトラウスの歌劇「カプリッチョ」の中にある「月光の音楽」も良いですよ。

「オーケストラストーリーズ となりのトトロ」

これはオマケ。クラシックではありませんが、初めてオケを聴く子どものために編曲された「となりのトトロ」です。トトロのメロディーに合わせて楽器がセクションごとに紹介されたあと、音楽が進んでいきます。

新日本フィルの演奏がCDになっています。さらに関心のある方にはオーケストラのスコア(総譜=全てのパートが記された楽譜)も市販されています。

(徳間ジャパンコミュニケーションズ 2002年)


そして、なんと!

8月には静岡市のグランシップで生演奏を聴く機会もありそうです。

神奈川フィルさんのオーケストラ・キャラバン
https://www.granship.or.jp/visitors/event/detail.php?id=3038

どれも、知っていて損はない曲ですので、皆さんもぜひ!

次回は秋バージョンで!


 

静岡新聞SBS有志による、”完全個人発信型コンテンツ”。既存の新聞・テレビ・ラジオでは報道しないネタから、偏愛する◯◯の話まで、ノンジャンルで取り上げます。読んでおくと、いつか何かの役に立つ……かも、しれません。お暇つぶしにどうぞ!

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