芸能人の「共演NG」について
「共演NG」が雪解け!?
川内:芸能界では「共演NG」という言葉があるんです。このことは本当にあるの?という話なんですが、ここ1カ月ほどで共演NGと言われてきた人たちが相次いで共演していて、ちょっとした話題になっているんです。松本人志さんと太田光さん
川内:まずは、ダウンタウンの松本人志さんと爆笑問題の太田光さん。番組で共演しただけでなく、松本さんが太田さんに「お笑い番組のコンテストの審査員をやらないか」と持ち掛けたんです。これには、マスコミの間でも驚きの声があがりました。共演NGと言われる2人ですが、そもそもの発端は28年前に遡るんです。太田さんが雑誌に、松本さんのファッションに対してからかった記事を載せたんです。これに対して松本さんが激怒して以来、共演NGでタブーとされてきたんです。一度だけ、タモリさんの昼の番組が終了する時に同じ舞台に収まったのですが、これは偶発的なものと言われているんです。もちろん2人とも、共演NGについては一言も話していないのですが、2人の存在がどんどん大きくなりすぎた故に、周囲が必要以上に忖度して会わせない方がいいと気を遣った部分もあるのではないかと思います。ここにきて和解のムードのようなんです。
牧野:ご本人同士は意外と意に介してない所もあるんですかね。
川内:その時、一瞬怒ったとしてもそれ以降どうかというと、今度は周囲が忖度するんですよね。
中井貴一さんと松平健さん
川内:10月から始まるドラマで共演する中井貴一さんと松平健さん。この2人も共演NGというんです。その原因は何かというと、以前、中井さんが27歳の若さで、大河ドラマで武田信玄の役を演じたんです。中井さんは上杉謙信の役に内定していたのですが、ある俳優が主演の武田信玄の役から降板したんです。そこで、若手の中井さんに白羽の矢が立ったのですが、若いが故に「演技がなってない」などのバッシングやプレッシャーが相当あったんです。一時期、主役を受けなければよかったと、降板した俳優に対して恨めしく思ってちょっとグチったことがあるんです。その降板した俳優が松平さんと言われているんです。牧野:ちょっと言ったことが伝わって、仲が悪くなってしまうんですね。
川内:ただ、この大河ドラマは、大河ドラマ歴代視聴率2位となって中井さんの代表作になったんです。そんな2人なんですが、この10月から始まるドラマで共演する時に、ある宣伝のための動画を撮ったんです。その時に、囁かれている共演NG説について、「何でだろうね」と2人で笑い合っていたそうです。こちらも、共演が故に雪解けがあったのかなと思います。
千原せいじさんとなだぎ武さん
川内:2人は先月ある番組で共演したんですが、初共演だったというんです。なぜかというと、せいじさんがなだぎさんに対して、本当に「共演NGを出していた」とその番組で言っていたんです。理由は何かというと、若い時に、舞台でなだぎさんがせいじさんをずっとイジったんです。今度はせいじさんがなだぎさんをイジろうとすると、イジらせなかったんです。これが原因で「アイツとは共演NGだ」と。牧野:芸人さん同士のやり取りは素人が見ているとわからない部分がありますもんね。
川内:これが15年も続いたんですよ。
牧野:年を経るごとにみなさん丸くなっていくので、まあいいかなという瞬間もやってくるんじゃないですか。
芸能界独特の考え方からの共演NG
川内:もうひとつ、芸能界独特の考え方があるんです。「交際かぶり」は共演させない。そんな忖度ルールがあるんです。牧野:同じ女性や同じ男性を愛した同士は共演NGということですか?
川内:そういうことなんです。
石田ゆり子さんと米倉涼子さん
川内:4カ月ほど前になりますが、「石田ゆり子さんと米倉涼子さんは共演NGである」と雑誌に書かれたんです。雑誌が出ると同時に石田さんがすぐに「全く根も葉もないことを書かれて、勝手に共演NGと言われるのは非常に困ります」とSNSで反論しました。これも本人同士が事務所やマネージャーに共演NGと言ったかどうかわかりませんが、むしろ事務所やマネージャー、キャスティングする側の忖度する考え方が、共演NGにつながってきたのかなと思います。
牧野:周囲が持ち上げて、忖度して策を作ってしまうんですね。
川内:交際は被っていないんですよ。気まずい部分は確かにあるかもしれませんが、忖度することもその当時はあって正しいのかなという考え方もあるんです。それが月日が経ってもういいんじゃないのと、NGが解けてくることも多いのかもしれません。
牧野:この時期、雪解けの人たちが多く出始めているということなんですね。
川内:あまりにも多くの人がこの1カ月共演していたので、ちょっとびっくりしたというお話でした。
牧野:そういう目で見てきたことがないので、裏側も読みながらテレビを見ると面白いと思います。ありがとうございました!
今回、お話をうかがったのは……川内天子さん
新潟県生まれ。亜細亜大学法学部卒業後、東京・虎の門病院で医療事務の仕事に就くが、司会の仕事への夢が捨てきれず、退職。ラジオたんぱ『ニューストゥデー』のリポーターになる。その後テレビに転向し、朝日放送『モーニングショー』で事件を担当。テレビリポーターとしての活動をスタートさせる。日本テレビ『ルックルックこんにちは』では、レギュラーリポーターとして芸能を担当。
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