草彅剛さんが6年ぶり民放連ドラ出演決定！「共演NG」は解除されたのか

ベテラン芸能リポーター川内天子さんに旬な芸能ネタをご紹介いただくコーナー。今回は6年ぶりに民放連続ドラマに出演する草彅剛さんについて、SBSアナウンサー牧野克彦がうかがいました。

※11月22日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

草彅剛さん、6年ぶりの民放連続ドラマ出演

川内：草彅剛さん主演、来年1月スタートのドラマのタイトルと出演者が発表されました。草彅さんの民放連続ドラマ出演は6年ぶりなんですよ。

牧野：久しぶりですね。

川内：草彅さんは昨年、大河ドラマで徳川慶喜を演じたり、今年の夏にBSプレミアムのドラマに出演されていたので、6年ぶりと聞くと「そんなに出ていなかったの？」という思いなのですが、大河もBSもNHKなんです。民放のドラマ出演は2017年が最後なんですよ。正直に言うと、「やっとこの日が来たか！」という感想なんです。

草彅さんをドラマに起用しづらかった理由

牧野：民放は、草彅さんを起用しにくい状況があったんですか？

川内：……はい、そういうことです（笑）。草彅さんは、2017年に稲垣吾郎さん、香取慎吾さんとジャニーズ事務所を離れて、「新しい地図」を作ったじゃないですか。それ以降、レギュラー番組は次々と最終回を迎えて、3人を地上波のテレビで見ることはほとんどなくなったんですね。

ただ、草彅さんは柔軟剤のCMで郷ひろみさんと共演したり、映画『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞したりと活躍しているのですが、なぜ民放テレビドラマ出演が6年ぶりになってしまったのか。これは私が思うに、共演者探しが一番の問題ではないかと思います。

牧野：共演者探しですか？

川内：コマーシャルは、企業やスポンサーが「このタレントを使いたい」「俳優さんを使いたい」と依頼すれば、そのまま成立するじゃないですか。ドラマは一人では成立せず、必ず共演者が必要となってきます。

牧野：そうですよね。

まだまだ「独立」に否定的な芸能界

川内：芸能界は今でも、独立するということに対して否定的な考え方を持つ事務所が結構多いんです。お金と時間をかけて育て上げた俳優さんや歌手のみなさんが売れてきて、さあこれから稼ごうという時に「独立します」なんて言われると、事務所としては困ってしまいます。

人気も実力もあるジャニーズ事務所は、ドラマだけではなくバラエティ番組や情報番組にも所属タレントがたくさん出演していますよね。他の事務所からみると、独立した人と共演したら、ジャニーズ事務所の方々との共演が難しくなるじゃないですか。

牧野：そういうことかー！

川内：他の事務所も、独立した人との共演は避けるんですよ。ジャニーズ事務所との関係を悪くしたくないじゃないですか。そうなると、独立した人たちはテレビドラマやバラエティ番組の出演本数が減ってくるんですよね。

牧野：ジャニーズ事務所が圧力をかけてなくても、周りがそれを察するかのように「共演はやめておきましょうか」となっていくという流れですかね。

川内：独立はいろいろな問題を含んでいて、忖度といったらいいのか、事務所同士の気遣いといったらいいのかわかりませんが、芸能界では結構あるんですよ。

独立して揉めた・干された芸能人

川内：例えば西島秀俊さん。ドラマ『あすなろ白書』で注目されて、事務所はアイドル路線で売っていきたいと思ったんです。西島さんは「演技力をつけて息の長い役者になりたい」と事務所と揉めまして、移籍の条件として「民放ドラマ5年間出演禁止」という約束をさせられているんですよ。

牧野：へえー、そうですか。

川内：それから、2009年の水嶋ヒロさんと絢香さんの結婚。水嶋さんはスイスのインターナショナルスクールに通った経験がある帰国子女で、日本の芸能界のルールを知らずに事務所に内緒で入籍してしまったんです。事務所は大変な怒りで、水嶋さんは干されてしまいました。

歌手の方だと、森進一さんはとても有名ですし、実は安室奈美恵さんもそうなんです。小林幸子さんも小柳ルミ子さんもそうでした。独立で揉めたり干されたりというのは、芸能界ではある話なんです。

草彅さん共演OK→稲垣さん香取さんも!?

川内：草彅さんの演技力は高く評価されているんです。独立から6年も経って、ジャニーズ事務所の経営体制も少しずつ変わってきたじゃないですか。

牧野：そうですね。

川内：草彅さんが出演する来年1月スタートの連続ドラマには、大手事務所の俳優が出演するんですよ。ということは、大手の事務所が草彅さんとテレビドラマの共演OKということなんです。ひとつの事務所がOKを出すと、それを皮切りに「うちもOK」「こちらもOK」となり、共演NGではなくなってくる可能性があるんです。そうすると、稲垣さんも香取さんも共演OKになる可能性は十分にあるんです！

牧野：今回、草彅さんが共演OKになったというのは、芸能界全体にとって大きな意味を持つということなんですか!?

川内：これは大きな動きなので、注目していただきたいです。私、草彅さんの演技大好きなんです。役者さんには役が乗り移るのと役を演じ切るという2パターンがあるのですが、草彅さんの場合は前者の憑依型なんですよね。彼の活躍ぶりに注目していただきたいなと思っています。

牧野：草彅さんが6年という年月の中で培われたものも大きいと思いますので、演技楽しみにしています。ありがとうございました。

今回、お話をうかがったのは……川内天子さん
新潟県生まれ。亜細亜大学法学部卒業後、東京・虎の門病院で医療事務の仕事に就くが、司会の仕事への夢が捨てきれず、退職。ラジオたんぱ『ニューストゥデー』のリポーターになる。その後テレビに転向し、朝日放送『モーニングショー』で事件を担当。テレビリポーターとしての活動をスタートさせる。日本テレビ『ルックルックこんにちは』では、レギュラーリポーターとして芸能を担当。