
大規模な災害が起きたとき、被災した住民の要望を受けて家財の片付けや住宅の補修を担う災害ボランティア。
その経験をもとに、地域で備えを広げる人たちがいます。静岡で広がる、“日常の中の防災”を取材しました。
■技術系ボランティア「しぞ~か・まめっ隊」とは

5月6日、静岡市の籠上中学校で開かれたイベントの様子です。グルメやワークショップで賑わう会場で、子どもたちに命綱の付け方を教えていたのは、災害ボランティア「しぞ~か・まめっ隊」です。
<しぞ~か・まめっ隊 千代幸嗣代表>
「地震とか台風で屋根が傷んじゃった時に瓦が壊れるんだけど、壊れた瓦の代わりになるものです」
「しぞ~か・まめっ隊」は、2022年に静岡市を中心に襲った台風15号の被災者を支援するために発足しました。
能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市や牧之原市の竜巻被害の被災地にも出向き、壊れた屋根の応急対応や床下作業などを担う“技術系ボランティア”です。
■「現場に行くだけではなくて平時にできることもある」
この日は、屋根を補修する時に必要な命綱の結び方や、破損した瓦屋根の雨漏りを防ぐための「アシスト瓦」の作り方を伝授しました。
<体験した小学6年生>
「こんな仕事があるなんて知らなかったです。ロープに命を預けることがすごいと思いました」
<体験した中学1年生>
「(アシスト)瓦で被災者の人が少しでも気持ちが楽になればいいなと思います」
<しぞ~か・まめっ隊 千代代表>
「大人になった時に災害ボランティアをやりたいと思ってくれたら嬉しいですし、現場に行くだけではなくて平時にできることもあるので、間接的な被災者支援ができることを知ってもらえたら嬉しいなと思います」
■空き家を活用した「防災ハウス」 知識の備えを次世代へ

伝えたかったのは、特別な技術がなくてもできる災害への備え。
<藤澤弘子さん>
「ここが私がつくった防災ハウスです」
その思いを、自らの暮らしの中で実践しているのは静岡市駿河区に住む、藤澤弘子さん。
藤澤さんは、東日本大震災でのボランティアをきっかけに支援活動を始めました。
集めてきた防災グッズや資料を役立てようと、2年前、自宅の隣の空き家を借りて「防災ハウス」を立ち上げました。
<藤澤さん>
「静岡で災害が起こった時に、起こってからでは伝えられない。自分の子どもたちとか孫世代は大きな災害に必ず遭うことになるので、伝えていくのが役目かなと思った」
■100円ショップで揃えたグッズなどを紹介
ペットとともに避難する場合の手順や、100円ショップで揃えたグッズなどを解説つきで紹介しています。
<藤澤さん>
「これは意外に大事な紙パンツ。災害時は下着を変えられない。枚数もないので、使い捨てがあれば衛生的にいい」

3月にはこの防災ハウスでボランティア仲間とともに、ライフラインが停止した想定で井戸水を使った調理などの訓練を実施しました。
今後は地域住民も呼び、万が一の事態に備えたいと話します。
■「知識の備えはお金がかからない」
<藤澤さん>
「知識の備えはお金がかからないので、知っておくと自信になりますし、安心感にもつながっていくので、そういうことを伝えていきたいと思っています」
災害ボランティアの経験から生まれた「日常の中の防災」。その輪が、地域で少しずつ広がっています。
「しぞ~か・まめっ隊」は災害時の復旧支援で小型の重機を扱える人を増やすための講座も開いているそうです。
防災ハウスをつくった藤澤さんもその講座に参加していました。“助けたい”という思いが、ボランティアの輪から地域の支え合いへと広がっています。










































































