
静岡に生産拠点を持つ模型メーカーが「海洋プラスチックごみ問題」について子どもたちに学んでもらう特別授業を始めます。資源を再利用したプラモデルでホビーのまちから環境保全の輪を広げます。
静岡市駿河区の広野海岸です。5月22日朝、市内の小学5年生約60人がごみを集め、ペットボトルなどを回収しました。
<参加した児童>
「ビニール袋も落ちていて、魚が食べると死んじゃうと聞いたことあるので拾いました」
自然分解されにくいプラスチックのごみは海を汚染し、生態系にも悪影響を及ぼします。
子どもたちに海洋プラスチックごみの問題への関心を高めてもらおうと、静岡市に工場を持つBANDAI SPIRITSが、2025年秋から全国で授業を始めることを発表しました。
<BANDAI SPIRITS 池田樹生さん>
「こちらがプラモデルの原料のポリスチレン。これからこちらにペットボトルを粉砕したものを混ぜていきます」
BANDAI SPIRITSは、ペットボトルなどの海洋プラスチックごみをプラモデルの原料に混ぜ、資源の再利用につなげています。業界では珍しい海洋プラスチックごみが入ったプラモデルを使い、小学生に組み立て作業を通して、環境問題について考えてもらう授業を展開する予定です。
<BANDAI SPIRITS 松橋幸男さん>
「海洋プラスチックをプラモデルにして、全国の小学生に組み立ててもらい、海洋プラスチックは自分たちの生活で不用意なことから簡単に海に流れてしまうことを感じてもらい、今後、新しい海洋プラスチックがでないようにという授業を一緒にというところから」
BANDAI SPIRITSのプラモデルの生産工場がある静岡市の子どもたちは、自分たちが拾ったごみがプラモデルの原料になる可能性もあり、組み立ての授業を楽しみにしています。
<参加した児童>
「いろいろなものを作ってもらって、みんながうれしい生活になってほしい」
<参加した児童>
「楽しく遊べるものも作れると聞いてびっくり。作ってもらえると聞いてうれしい」
ホビーのまち、静岡からひろがるSDGsな取り組み。子どもたちへの授業は2025年10月以降に全国で始まる予定です。