「物価高で財布のひもが固く」燃料費や仕入れ値も高騰…市民への支援が争点の一つ 観光のまち静岡・伊東市長選5月25日に投票

5月18日に告示された静岡県の伊東市長選は、現職と新人の一騎打ちの選挙戦となっています。立候補しているのは届け出順に、3期目を目指す現職の小野達也氏(62)と新人で元伊東市議の田久保真紀氏(55)です。観光や水産業が基幹産業の伊東市ですが、物価高が市民生活や地域経済にも影響を及ぼし、課題となっています。

伊東市内で76年前から干物などを販売する店です。伊東産をはじめとした干物が多く並びます。

<山六ひもの店 中嶋健太常務>
「地元のキンメダイなんかは一番オススメですし、これから6月にかけてもっと脂が乗ってきますからそれはおすすめですね」

<干物を買いに来た観光客>
「干物が美味しいなと思います。伊東に行ったら干物買って帰りたい」

観光地・伊東を支える水産業ですが物価高の波が押し寄せています。

<中嶋常務>
「やっぱこれだけ物価高が続いていると、皆さんお財布の紐がどうしても固くなってしまっているので。少しのセットを買っていくという傾向が多いです」

漁船の燃料費や仕入れ値の高騰に加え、不漁なども影響し、干物の値上がりが続いています。

物価高は、市内の観光施設にも影響を及ぼしています。

<メルローズマーケット 鈴木美音さん>
「こちらのジャム、煮物などはどうしても物価高の影響で値上げせざるを得ない状況になっております」

これまで無料だったお土産用のビニール袋も、原料高騰で有料に切り替えました。さらなる値上げを避けようと経費を抑えるなど様々な工夫を続けていますが、厳しさは変わらないと話します。

<鈴木さん>
「生活に必要な物をちょっと抑えてくれるとか、そういう補助みたいなものがあったらいいなって。そうすればちょっとお出かけしたときに『あっこれ買っていきましょ』って、私たちお土産屋さんとかもちょっとは盛り上がるのではないか」

<伊東支局 青島悠記者>
「物価高が長引く中で始まった今回の伊東市長選。現職と新人はそれぞれ市民への生活支援対策を訴えていますが、両者の主張には違いがあります」

現職の小野氏は学校給食や18歳までの医療費無償化などの実績をもとに「子育て世代」にアプローチします。

<現職・小野達也候補>
「未来の伊東市に今の子どもたちが、伊東で家庭を持って、また賑わいを取り戻して頂けるようなことを、自分たち世代でしっかり責任を持ってやっていく」

「新たな図書館の計画中止」を全面に掲げる新人の田久保氏、予算は観光振興に充てたい考えです。

<新人・田久保真紀候補>
「お魚にしても農産物にしても温泉にしてももっと付加価値をしっかりつけてお客さんにピーアールしていく。そういったとこが大事じゃないかなと思います」

伊東市長選挙の投開票は、5月25日です。

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