
静岡県沼津市に住む70代の女性が警察官などを名乗る人物から電話で指示され、合わせて現金5,000万円を騙し取られました。
警察によりますと、2025年1月下旬、女性の携帯電話に電話通信事業者をかたる男とみられる人物から「この電話は使えません」と連絡がありました。その後、警察官を名乗る人物から「あなたの免許証が不正利用され、クレジットカードやキャッシュカードを作っている人がいる」「あなたの資産がいくらあるか確認する」などと言われたうえ、「検察官が受け取りに行く」と、自宅周辺の指定の場所に現金を置くよう指示されたということです。
女性は言われるがまま、3月22日から複数回にわたって、自宅の周辺の指定の場所に、合計5,000万円を現金で置いたところ、何者かに持ち去られたということです。4月29日、この女性の家の周辺で、近所の人から「うろついている不審者がいる」と110番通報があり、だまし取られたことが分かりました。
女性は、警察官を名乗る人物とビデオ通話をする中で、警察手帳のようなものを見せられたことから相手を信用し、「守秘義務があるから他の人には言わないで」といったことを伝えられていたということです。
警察では「『携帯電話が使えなくなる』といった突然の電話は詐欺」と呼びかけています。また、警察官や検察官を装った詐欺が増えていて、警察官や検察官が「資産を確認する」と言って、お金を預かったり振り込ませたりすることは決してないとしています。さらに、警察手帳や逮捕状をビデオ通話で見せることもないとしています。

