20歳前後の消費者トラブル高額化 脱毛、ダイエット、「稼げる」副業… 静岡県が統計

 静岡県がまとめた若者の消費者トラブルの統計(2024年4月~25年1月)によると、18、19歳の消費生活相談は139件(前年同期比29・1%減)と減少したが、原因になった商品やサービスの平均購入額が13万9千円(同69・5%増)と大幅に増加した。20、21歳も同様の傾向がみられ、平均購入額は32万2千円(同32・0%増)に上った。
 相談内容を商品・サービス別でみると、18、19歳と20、21歳のどちらも脱毛エステに関する相談が最も多かった。県県民生活課によると「通っているサロンが倒産し、未施術分の返金に応じてくれない」「解約料が高額」との相談が多く、ダイエット食品や美容系の医療サービスに関するトラブルも目立った。
 18、19歳では、賃貸アパート退去時の敷金や違約金を巡る相談も増加傾向にあるという。担当者は「成人年齢の引き下げに伴い、18歳でも保護者の同意なしに契約できるようになったことが影響している」と分析した。20、21歳は「簡単に稼げる」との誘い文句をうたった内職や副業のウェブ広告にだまされるケースが後を絶たないという。
 県は、啓発動画の配信や出前講座などを通じて若年層の消費者教育に力を入れている。担当者は「甘い言葉にだまされないでほしい。トラブルに巻き込まれたら、すぐに県や市町の相談生活センターに相談を」と呼びかけている。

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