スズキを世界的企業に…遠州の名経営者・鈴木修さん悼む 都内「お別れの会」に政財界トップら1900人

都内で開かれた鈴木修さんのお別れの会=8日午前、都内 自動車メーカー、スズキの社長・会長として40年以上にわたって率い、昨年12月25日に94歳で死去した鈴木修さんのお別れの会が8日、都内のホテルで開かれた。親交のあった政財界のトップや一般の参加者ら約1900人が訪れ、独自の経営感覚で市場を開拓し、世界的企業に育てた経営者を悼んだ。
 石破茂首相をはじめ、歴代の首相経験者、スズキと資本提携を結ぶトヨタ自動車の豊田章男会長らが次々と会場を訪れ、遠州の名物経営者との別れを惜しんだ。
 会場には献花台のほか、社長に就任した翌年の1979年に発売された軽自動車の初代「アルト」、シリーズ世界累計販売台数350万台を超える人気車となった初代「ジムニー」(70年)などを展示した。「鈴木修語録」と銘打って、会長退任を発表した2021年2月の会見で述べた「地球上には市場が無限にありますから」、13年の新型ハスラー発表会で語った「軽自動車は芸術品」などの印象的な言葉も紹介した。
 鈴木俊宏社長は「鈴木修は、あるときは厳しく、あるときは激しく、常に愛情を持って、私たちを引っ張ってくれた。信念とやる気を受け継いで、スズキを発展させていくことが私たちの恩返しだと思っている」とコメントした。
 地元の浜松市では14日に中央区のグランドホテル浜松でお別れの会を執り行う。海外では今後、主力市場のインドやハンガリーでも鈴木さんをしのぶ。

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