「混乱する前に開放できなかったのか」 静岡県内もETC障害、出口渋滞 対応に不満の声

駿河湾沼津スマートICの出口付近で止まる車=6日午前、沼津市(写真の一部を加工しています) 6日未明から静岡など7都県の高速道路で起きた自動料金収受システム(ETC)の障害は、静岡県内の交通にも混乱を招いた。東名、新東名高速道の県中部・東部区間と東富士五湖道路の計13カ所でインターチェンジ(IC)のETC専用レーンが利用できなくなったり、スマートICが閉鎖されたりした。複数のIC出口付近で車両が滞留、交通渋滞が相次ぎ、中日本高速道路の対応に利用者から不満の声も上がった。
 未明から閉鎖された新東名駿河湾沼津スマートIC下り出口付近では、日中も流出待ちの車列ができた。きょうだいと観光で下田市に向かっていたという群馬県の男性(73)は降りる予定だった長泉沼津IC出口の混雑を見て経路を変更した。「今までに経験がない状況。走行中でも状況が分かるよう案内を明確にしてほしい」と訴えた。
 障害の発生当初からETC専用レーンが閉鎖になった新東名長泉沼津IC出口では昼前にかけて渋滞が発生し、係員の誘導で数分に1台のペースで一般道に出る状況が続いた。新静岡ICでも出口で車両が滞留していた。草薙球場(静岡市駿河区)に向かっていたという愛知県の50代女性は「インターを出るまでにもう30分は待っている」と声を落とした。
 中日本高速道路は昼過ぎから、障害が発生した料金所のETCレーンを開放してそのまま通行させ、事後精算とする対応に切り替えた。
 東名高速道富士IC出口で渋滞に1時間半以上巻き込まれたという牧之原市の30代女性は「子どもがトイレに行きたくなり、災害用トイレでしのいだ。料金所では後日精算の紙をもらっただけ。ここまで混乱する前に、なぜ早く開放できなかったのか」と疑問を呈した。

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