静岡市清水区の化学工場周辺で有機フッ素化合物=PFASが高濃度で検出された問題で、市民団体が市に対し「水質調査の費用を工場側に請求するべき」とした住民監査請求について、監査委員は請求を棄却しました。
静岡市清水区の「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」周辺では、発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS」が高濃度で検出されています。
静岡市がこれまでに行った水質調査の総額は約665万円に上っていて、その費用は市の負担となっていましたが、地元住民や弁護士らでつくる市民団体は「静岡市が調査費用を負担するのは不法行為にあたる」として、工場側に調査費の負担を求めるべきとした住民監査請求をしていました。
こうした中、市の監査委員会は「水質調査は水質汚濁防止法に基づき、市の責務として実施したもの」として、3月28日に請求の棄却を決定し、4月1日に市民団体側に結果を通知しました。
市民団体の共同代表をつとめる男性は、結果を受けて「住民訴訟も視野に入れながら弁護士と相談して方向性を決めていく」とコメントしています。
