9月29日に解任されたジョン・ハッチンソン監督に代わり、残り7試合の指揮を執ることになった前ジュビロ磐田ユース監督の安間貴義新監督が短期間で守備面を修正した成果が随所に表れました。
安間貴義監督
-試合の総括を。
時間はなかったんですが、引き受けた以上、昇格を目指してやると。その中で気持ちだけでは結局勝てないので、まずウィークのところから直していきました。
そのあと攻めでどこから侵入するのか、 その二つを具体的に提示してやろうという話をしました。それに対してすごく積極的に彼らがグラウンドで具現化してくれたんじゃないかと思います。 もちろん今までの練習量等を考えると足が止まる時間、いつも60分過ぎに止まるんですが、今日もしっかりと止まっているのは理解しています。
そこは止まったら止まったなりの守り方、そこも整備したことによって、ゼロで終われたんじゃないかと思います。ただ一発ヘディングシュートをやられているので、そこはもう一度修正し、次に挑みたいと思います。
あとは15分ハーフの紅白戦をやったんですが、体力があるときはもっとスピーディーな激しい紅白戦をやっていたので、あれをできるように、応援してくれる皆さんに見せられるように、しっかりとトレーニングしていきたいと思います。
-前半はボールを失っても中盤でせき止めていた。
それが守備の成果か。 そうですね。絶対にどんなサッカーをしても球際、切り替え、ハードワークが必要だと思っています。ましてや甲府さんが8試合で12得点かな。
そのうち7点が奪ってからの切り替えのカウンター。そこをまず押さえないと、いいようにやられてしまうので、そこをしっかりとやることを要求はしました。
-その中で金子大毅選手が際立っていた。
(井上)潮音と金子にも言ったんですが、元々J1でやっていた選手が来て、J2に馴染むなと。元々持っていた感覚、パフォーマンスを要求して、あれぐらいは彼らができるはずなんで。
今どうしても切り替えが遅くて、最終ラインだけ、キーパーのせいになっていましたけど、全体でやらないとやっぱり守れない時代なので、その中で中心になって守備の方は引っ張ってくれたんじゃないかと思います。
-川合徳孟選手を先発で起用した理由とゴールについて。
まずアスリートセンターのユースの方の宿舎の方から練習はよく見ていました。ただ、実際ってその選手たちがどういう特徴で、今どういう状態かというのがわからないので、紅白戦のメンバーをコーチ陣にまず並べてもらいました。
その中で誰が顔が上がっているのか、誰と誰のコンビがいいのか。そういうのを客観的にすごい見ていたんですね。
その中で潮音と徳孟の流れがすごく良くて、その中で積極的にできる子、前3人がすごくスピードのある選手だったので、それだけ並べてもゲームにならず、配給できる徳孟、2列目に潮音、両センターバックと3段階で配球できるように配置して、彼らのスピードを生かそうと思いました。
その中でこういうときほど積極的なプレーが勝利を確信すると思うので、あの思い切りの良さは正直期待していなかったんですけど、ジュビロユースから来て、何とかしなきゃっていうのを背負ってやっていると思うので、しっかりと先発の仕事をしてくれたんじゃないかと思います。
-難しい状況で就任したが、この勝利による手応えと、プロの指導者のキャリアをスタートさせた甲府でつかんだ初勝利についての率直な思いは。
以前、甲府に行って昇格するとき、このスタジアム、甲府に関わる人、すごく熱かったです。今、ジュビロに熱さがすごく大事なので、その地でスタートを切れることはすごくありがたかったです。
その中でこの雨にも関わらず、3000人の方々がスタジアムに駆けつけ、ファン・サポーターの方がまず昇格を諦めてないっていう意思表示をしてくれてます。
それに対して僕ら選手、スタッフが応える番で、もがきながらでもいいからまず前進しようと、この一戦に懸けてまず挑みました。それが最後に勝利に繋がったんじゃないかと思っています。
-攻撃では相手の裏を意識していた。
セカンドボールも拾えていた。監督の手ぶりからも、そのようなことを強く選手に意識させていたのか。 いや、そこまで言われると説明しなくてもいいかなと。おっしゃる通りで、ポゼッション率が今うちが高いと。
で、引いていて持たされる時間が多くて、今の時代、ポゼッションを自慢しているチームってなかなかないじゃないですか。
ポジションは選手にも言ったんですけど、裏に行くタイミング、そこが出し手と安定しないと裏も出せない、走れないので、その行くための安定のポゼッションだっていう話をしました。顔が上がるんだったら行く。そこは共通意識があるのでセカンドボールも拾える。
どこから行くのかわからなかったらやっぱりそれは成り立たないと思うので、見ていたおっしゃる通りだと思います。やりづらいっす。