
退任したジョン・ハッチンソン前監督の後任として、ジュビロ磐田の指揮を執ることになった前磐田ユース監督の安間貴義新監督が9月30日、ヤマハ大久保グラウンドで初めて練習の指揮を執りました。
安間貴義監督「この順位は必然。守備のところがうまくいっていない」
-シーズン終盤でオファーを引き受けたことについて。「やってやる」などの思いは。言った通り「やってやる」なんですけど。まず僕に代えてもう一回挑みたいということはクラブ全体が昇格を諦めてない、何とかしようということだと思っています。
かといって7試合、さすがに大きく変えることはできないと思っています。クラブとしてトップとユースを繋げようという方針で1年やってきました。トップのやり方をユースでやっていく。その中でプラスアルファの部分を見せてきました。
1月から9月のチームビルディングを見て(藤田俊哉)SDが任せたぞってなって、そのやってきたものを信じてやっていこうかなと思っています。そうすることによって混乱をなるべく少なく、前向きに、勝利に向かってやっていければなと思っています。
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-チームは現在8位。思うように勝ち点が積み上げられなかったことについて安間監督の分析は。
31試合やって8位。これだけやっているので、この順位は偶然ではなく必然でそうなっていると思います。その中で上になかなか行けないところ、勝ち切れないところ、僕がユースの立場だったので、いろいろなJ2の監督さん、見ている関係者の方と喋る機会がすごくありました。
そこで僕の思いと一致するのが、やっぱり守備のところがあまりうまくいってないというのが正直なところあります。上にいけばいくほど、やっぱり1点の重みは変わってきますし、0-0の時間を嫌がらず先制点を取るのがすごく大事なゲームが増えてくると思います。その0の状態を続けるための条件が揃っていなかったと思っています。
アタッカー陣に関しては、いると思うんですが、なかなか連動の部分で取っている得点は少ないと思うんですよね。そこも今の個人のタレントに頼るところプラスチームで取るべき部分も積み上げてやっていければなとは分析しています。
-セットプレーを含め守備で注力したいことは。
まず前から行くっていうのが前提で入ったシーズンで、ユースではそれをやっていました。攻撃的守備的というのではなく、積極的なチームになろうとやっていたんですが、なかなかプロの世界で勝負が懸かってくるといけない部分があります。
今日の練習を見てもすごくしんどそうで、同じようにとにかく前からを中心にやっていくと持たないところもある。しっかりとミドルゾーン、ディフェンディングゾーンを作るときは出てくると思う。
そのときプレッシャーが掛からないときに最終ラインのスタートを切るタイミング、体の向き、誰を見ているのか(が重要)。揃っているときに2列目の選手がセンターバックとサイドバックの間に来たときに誰がついていくのか。明確になってない部分がたくさんあると思う。大きく変えられない分、当たり前のことだと思うんですが、そこのところをしっかりともう1回修正してやっていきたいと思っています。
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-初日の選手の動きや姿勢はどう映ったか。
ちょっと横幅を狭くして、縦を長くしてやりました。うまくフォワードがボールに行けないとき、ミドルゾーンで構えときに背後に蹴られて1対1になる。例えば水戸戦とか熊本戦とか、そういう場面があったと思うんですが、そういうときの重心のかけ方をもっと意識しようと。
そのときに3列目が下がっても2列目はもう歩いちゃっている時があるので、2列目のところも戻してきて、2列目の構築をしろと。そういう映像を見て今日入ったんですが、もちろんトライしてくれて、こういうことかって思っているときもありますけど、何セットかやるうちにやっぱり疲れてくる。結局集中力が切れるのって疲れと怒りだと思うんですね。
そのときにいつものように止まってしまう時間があるので、一つ守備の基準を作って、その止まった選手に声を掛けられるようにチームとしてそれを打開しようとトライしています。
-次節10月4日のヴァンフォーレ甲府戦で勝ちきるためには。
来シーズンに向けて監督が代わるだけでなく、今までやってきたことにプラスができるというので僕がやると思うので、先ほど言ったやらなきゃいけなかったけどやれていなかったこと、それをもう1回しっかりやって、爆発的ではないですけどしっかりと0の時間を嫌がらず勝負に徹し、一つずつ上がっていければいいのかなと思っています。
-残り7試合、さらにプレーオフの可能性も出てくるが、どのように戦っていくか。
まだ徳島戦も長崎戦もありますし、しっかりとプレーオフに入る、もっと言えば自動昇格をまだ諦める必要はないと思っています。嫌な負け方をすると昇格するというのも言葉にするのが自信を持って言えなくなってくる選手がいるので、あえてしっかりと昇格っていうのは言いながら、立ち振る舞いからやっていくことが必要だと思っています。そしてピッチ内の部分では先ほど言ったところをしっかりとやり続けることが必要だと思います。