和紅茶発祥の地・丸子のお噺し

2022年11月6日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、和紅茶発祥の地・丸子のお噺しです。
語り:春風亭昇太

日本の紅茶発祥の地と言われるのが、静岡市駿河区丸子です。丸子には、国産紅茶の祖とされる 多田元吉の碑があります。

多田元吉は、現在の千葉県に生まれ、徳川慶喜の家臣として静岡に移り住みました。当時、荒れた土地ばかりであった丸子で、茶園の開墾をはじめた元吉は、日本を代表する品種「やぶきた」を発見した杉山彦三郎をはじめとする、多くの指導者を育てました。

世界市場で紅茶の人気が高まると、元吉は明治政府の命令で、「紅茶」を学ぶために中国、インドへ渡り、製茶の技術を持ち帰りました。明治14年には、日本でもインド式製法による本格的な紅茶の生産がはじまり、元吉は、丸子を中心に紅茶のための茶樹を栽培し、製茶技術の研究、振興に努めました。

太平洋戦争後、ほとんど生産されなくなってしまった丸子の紅茶でしたが、「日本の紅茶発祥の地の紅茶を絶やしてはならない」と村松二六さんが復活に立ち上がります。栽培や製造の研究を重ねた二六さんによって、昭和60年に再び丸子での紅茶づくりが始まり、風味、香り豊かな和紅茶は「丸子紅茶」の名で、広く知られるようになりました。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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