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静岡新聞教育文化部

【山下敦弘監督「カラオケ行こ!」】 「紅」の英歌詞和訳が心に染み入る

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は1月12日から静岡市葵区のシネシティザートほかで公開中の「カラオケ行こ!」。「リンダ リンダ リンダ」「天然コケッコー」「オーバー・フェンス」の山下敦弘監督。劇中のカラオケ曲に百田夏菜子さん(浜松市出身)率いる「ももいろクローバーZ」の「行くぜっ!怪盗少女」が使われている。

味わい深い画風の和山やまさんの漫画を映画化するという超難題を、的確なキャスティング、演じ手の技術、演出とリンクした好選曲で見事にクリア。原作の骨格を尊重しているが、主人公の投げやりな心境を際立たせる独自エピソードも。カラオケ上達を志すヤクザ、というありえない設定を綾野剛さんが違和感なく演じていて驚愕。主人公役の齊藤潤さんによるX JAPAN「紅」の熱唱は、小さな物語の水流が全て注がれた大河を見ているようだった。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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