【ひばりブックスの「みんなたいぽ」絵本原画展】「文字なし」だからこそ

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、静岡市葵区の書店「ひばりブックス」で12月20日に開幕した、マヒトゥ・ザ・ピーポーさん・作、荒井良二さん・絵の絵本「みんなたいぽ」(ミシマ社)の原画展。会期は2024年1月14日まで。

「みんなたいぽ」は、膨大なエネルギーを放出するライブバンド「GEZAN」のボーカリスト・マヒトゥさんと、2005年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞に選ばれた絵本作家・荒井さんの共作。主人公「おまわりさん」が過剰な正義感を膨めていくにつれ、画面はどんどん混沌化、流動化していく。文字がない原画だからこそ、主人公の歪んだ「心の内」を的確に掴みとれる。額縁なしの展示。多彩な画材を使った絵肌、ペンや筆の跡もユニーク。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1