【静岡理工科大建築学科棟「enTree」(袋井市)】巧妙な知恵の輪

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は2017年2月に完成した「建築学科棟」enTree(えんつりー)。古谷誠章+NASCA(ナスカ一級建築士事務所)による設計。

静岡県初の総合建築学科設立の志が伝わる、直感的に目を引く建築。室外で巨大な屋根を支える樹状の柱とその下の空間は日本家屋の「軒下」「縁側」を強くイメージさせる。外側に傾斜させた太い柱と、微妙な曲線を描くベランダのラインは巧妙な知恵の輪を見ているよう。見れば見るほど複雑な形をしている。パンチングメタルで覆われた通路や階段はちょっとレトロフューチャーな趣。建築全体で多様性と時代の連続性を同時に表現する。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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