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静岡新聞教育文化部

【静岡市歴史博物館の文化財講座「静岡市内での文化財レスキュー活動実践報告」】1972年の「静岡大空襲展」

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、3月9日に静岡市葵区の市歴史博物館で開かれた文化財講座「静岡市内での文化財レスキュー活動実践報告」。2022年9月の台風15号により資料の水損被害を受けた静岡平和資料センター(同市葵区)の田中文雄センター長らが、22~23年の資料救済作業の成り行きを報告した。

本題の前に田中センター長が話した会史が興味深い。2008年に葵区伝馬町の現在地に拠点を置くまでの、いわば "前史"。センターを運営する「静岡平和資料館をつくる会」の前身「静岡市空襲を記録する会」は1971年結成で、翌72年8月には百貨店「松坂屋」で「静岡大空襲展」を開いている。記録によると来場者は6日間で約1万5千人。1970年代はまだ、静岡市民にとっても戦中の記憶が生々しかったことを物語る数字だ。(は)

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