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日本の若者の間で人気上昇中!? “中国版インスタグラム”「RED(小紅書)」とは?

最近、日本の若い世代に、“中国版インスタグラム”ともいわれる「小紅書(通称:RED)」というアプリが人気だそうです。中国の国営ラジオ局「中国国際放送局(北京放送)」で勤務した経験があり、現地のエンタメなどカルチャーにも詳しいライターの小山ひとみさんに、SBSラジオ『IPPO』パーソナリティの原口大輝アナウンサーが聞きました。
※9月16日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

REDとはどんなアプリ?

小山:2013年にリリースされたアプリです。“中国版インスタグラム”とよくいわれているのですが、REDにはEC機能もあるので、インスタグラムにAmazonが加わったような感じです。メーカーやブランドのアカウントが自社の商品を紹介しており、ユーザーはそこから直接購入することができます。

原口:すでにインスタグラムをやっている日本の若い世代にとって、何がREDの魅力なのでしょうか?

小山:何人かの若い日本人ユーザーにインタビュー取材をしてみました。「中国に興味がある」という彼らにとって、REDを使えばマスコミが発信している中国情報ではなく、同世代の若い人たちが発信している情報をリアルタイムで得られることが大きな魅力のようです。さらに中国以外で暮らす中国人もREDを使っているので、世界中の中国人が発信する情報を得られるアプリということもできます。REDはまだ日本語対応をしていないので、使うには中国語か英語で登録する必要があるのですが、それでもいいから使いたいという熱意も感じました。

原口:なるほど。中国語か英語でしか登録できないのに普及しているのがすごいなと思いました。ユーザーの年齢層は中国人も日本人も変わりませんか?

小山:国別の統計までは明らかにされていませんが、全ユーザーの70%が女性、そして同じく70%が90年代生まれということが発表されています。おそらく日本のユーザーもこのような層が多いのではないかと思います。

原口:日本人ユーザーはいつ頃から増えていったのでしょうか?

小山:はっきりいつ頃と明言はできませんが、この1、2年で日本の高校生や大学生の投稿が増えてきているという印象はあります。

原口:私は今までこのアプリの存在をまったく知らなかったので、若い世代のアンテナの張り方に感心してしまいます。

インスタグラムとREDを使い分ける

小山:今回取材した若い人たちは、全員がインスタとREDの両方を使っていたのですが、面白いと思ったのは、多くの人がその2つを完全に使い分けていたことです。インスタでは“映え”を狙ったような投稿をするけれど、REDでは普段の素の自分を出すようにしているという人が多かったんです。実際のREDの投稿を見ても、確かにそういう印象があります。“映え”を狙ったインスタの投稿に、疲れてきているのかなという風にも感じました。

原口:インスタは写真優位な感じがしますが、REDではTwitterのように文字も打てるのでしょうか?

小山:写真や動画にコメントを添えて投稿することができます。インスタではあまり見たことがないのですが、REDでは自分の悩みを投稿してほかのユーザーにアドバイスをもらうお悩み相談のようなやりとりが多いことに気がつきました。留学生など日本で暮らす中国人が、同郷の人にこんなときどうしたらいい?と相談ごとを持ちかけるんです。

原口:「自分の弱いところを見せる」というのがREDの中にはあるのですね。私もインスタグラムだとおしゃれな写真以外は投稿しにくい印象があったので、REDの方が使いやすいのかなと感じました。中国のコスメなどが日本で人気になってきているという話も聞きます。今回のREDのように中国発のものが日本で人気になるという傾向は今後も続きそうでしょうか?

小山:最近は、日本でも中国ドラマが放送されるようになってきました。今後はSNSを通じてさらに中国の俳優やアイドル、歌手についての情報が入ってきたり、番組を見られる機会がもっと増えていくと思います。

原口:実際に、最新の中国情報を得るためにREDを使っている日本人が多いわけですから、今後も中国発の文化が日本に入ってきて流行する傾向は今後も続いていきそうですね。

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