中性脂肪とコレステロールの違いとは?

中性脂肪とコレステロールは違う!?

突然ですがみなさん、「中性脂肪」と「コレステロール」の違い、わかりますか?今回はその違いについて、管理栄養士の松田真紀さんに、SBSアナウンサー原口大輝がお話をうかがいました。
※9月30日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

原口:中性脂肪とコレステロールは確かによく見る言葉ですが、いまいち違いがわからないので教えていただけますか?

松田:中性脂肪とコレステロールは、一般的に「血中脂質」と呼ばれるもので、血液の中にある脂質と考えていただければと思います。体にとって両方とも必要なんです。悪いものと思われていますが実は大事なもので、その量が問題なんです。何で必要かというと「中性脂肪」はエネルギー源として使用され、「コレステロール」は細胞膜やホルモンの原料になります。コレステロールが不足すると、肌や髪がパサパサになったり、免疫力が落ちたりします。これらはすごく大事なものなんですが、摂りすぎてしまうと血管の炎症反応を起こして、心筋梗塞や動脈硬化の原因になってしまいます。

原口:摂りすぎてしまうことが問題なんですね。あと、コレステロールに“悪玉”と“善玉”があるのを耳にしたことがあるのですが、この違いは何でしょうか?

松田:おっしゃる通り、コレステロールはLDL(悪玉)とHDL(善玉)の2種類あって健康診断の結果表にも出ていると思います。

LDL(悪玉)コレステロール

原口:LDL(悪玉)コレステロールは、悪玉と呼ばれていますが悪ものではないのですね。

松田:名前は悪玉なんですが、コレステロール自体は必要です。しかしLDL(悪玉)が増えすぎると、血管壁に沈着・蓄積し、血管壁で炎症反応を起こして内壁を傷つけ心筋梗塞や脳梗塞などを起こす原因になってしまいます。

HDL(善玉)コレステロール

松田:HDL(善玉)コレステロールは、組織に蓄積したコレステロールの除去、抗酸化作用、血栓予防作用、血液を固まりにくくする作用で心筋梗塞や脳梗塞を防いでくれます。HDL(善玉)とLDL(悪玉)の比率が非常に重要なんです。

原口:それぞれの役割があることがわかりました。似たような言葉で「脂質」という言葉もありますが、どう違うのでしょうか?

松田:最初にお伝えしたように、血中脂質である中性脂肪やコレステロールも脂質のひとつです。それとは別に、食べ物に含まれる栄養素としての脂質という言葉をよく耳にすると思います。これはタンパク質、炭水化物と並んで3大栄養素のひとつとして「脂質」と言われています。お肉やお魚などに含まれるものです。「脂質の取りすぎ」などと言われるのもこのことです。

原口:わかりました。ありがとうございました。

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今回お話をうかがったのは……松田真紀さん
1972年兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アンダーザライトヨガスクール公認講師。All About食事ダイエットガイド。年間1000人以上のカウンセリング、ワークショップ、講座など。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)、監修『前田家の食卓』(幻冬舎)、ヨガジャーナルオンライン連載。趣味はトライアスロン、ウルトラマラソン。

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