薄いカラーの小ぶりなサングラスが人気!? 「サングラス」選びのコツ
サングラスの濃度と紫外線のカット率に相関性はない!?
紫外線から目を守るためだけではなく、オシャレアイテムとしてもおすすめしたいサングラス。「色味や濃さの違うものを10本くらい持っていて、シーンによって使い分けている」と語る眼鏡ライターの伊藤美玲さんに、選び方のコツをSBSアナウンサー牧野克彦が教えていただきました。私も25%くらいブルーが入った度付きのサングラスを普段使いしています。度付きで作る場合、外すと見えなくなってしまうので、あまり掛けたり外したりしないんですよね。サングラスを掛けたまま屋内外の行き来もすることになるので、屋内に入ったときに暗くなり過ぎない濃度がいいと思います。
サイズ感も眼鏡の延長線上で掛けられるようなものがトレンドです。メタル製などの華奢なデザインも人気ですし、プラスチック製であれば目元の印象を軽くしたいということで、肌の色が透けるクリアカラーが人気。大きさも眼鏡感覚で掛けられる小さめのサイズが主流です。
紫外線カットにおすすめのサングラス
牧野:サングラスを使い分けしているとのことですが、紫外線をカットしたい場合にはどのようなものを選ぶといいでしょうか?伊藤:「レンズの色が濃いものほど紫外線をカットしてくれる」と勘違いしている人も多いようですが、紫外線のカット率とレンズの濃さに相関性はありません。レンズに紫外線カット機能があれば、色はクリアでも紫外線をカットすることができるんです。商品のタグに「紫外線透過率0.1%以下」「UV400」などの表示があれば、紫外線を99.9%以上カットできるということになります。
牧野:眩しさへの対策という点では、レンズカラーの濃淡は関係ありますよね?
伊藤:そうですね、紫外線と同時に眩しさも抑えたいというのであれば色の濃いサングラスが有効です。レンズの色が濃いほど眩しさを抑えることができます。
レンズの大きさは“見た目”と“機能”どちらを優先するか
牧野:レンズの大きさも選ぶ上でポイントになりますか?伊藤:紫外線や眩しさをしっかりカットしたいのであれば、ある程度大きめで目元を覆うようなカーブのついたものがおすすめです。ただマスクが必要な昨今、レンズが大きめのものだと目元と口元が覆われてちょっと威圧感が出てしまうことも。機能をとるか見た目をとるか、時と場合に応じて選んでいただければと思います。
牧野:以前、眼鏡の選び方のコツで、「レンズの中心に黒目がくる眼鏡がちょうどいいサイズ感」だと教えていただきました。サングラスの場合も同じでしょうか?
伊藤:全く同じというわけではありません。まず色の濃いサングラスだとそもそも目元が隠れるので、レンズの中心に黒目がくるかどうかはそこまで気にしなくてもいいです。その代わり目が隠れる分、目立ってくるのが眉毛です。フレームは眉毛が隠れるぐらいの少し大きいサイズ感を選ぶと、フレームの形と眉毛がケンカしないのですっきり掛けられると思います。
目元が透けるような薄めのサングラスの場合は、眼鏡と同様レンズの中心に黒目がくるというバランスもある程度意識された方がいいと思います。大きなサングラスで目が中心じゃない部分にくるとアンバランスな印象になってしまうと思います。
スポーツに適したサングラスは?
牧野:ゴルフやジョギングなど、スポーツをするときはどういうものがいいでしょうか?伊藤:スポーツによって適したフレーム、レンズのカラーなどは異なります。そのスポーツに適したものを使用するとパフォーマンスも上がるので、自己判断ではなくスポーツサングラスを得意とする眼鏡屋さんにしっかり相談するといいと思います。
牧野:以前プロゴルファーを取材したとき、偏光サングラスを選ぶと芝目がよく見えて一気にスコアアップしたという話を聞きました。
伊藤:偏光サングラスは、レンズに光の乱反射やガラスの映り込みなどを抑えてくれる偏光フィルターが入ったサングラスです。ゴルフ場の芝目もくっきり見えますし、水面の乱反射もカットしてくれます。
牧野:調光サングラスについても教えて下さい。
伊藤:紫外線で色づくレンズを採用したサングラスです。普段室内ではクリアなレンズなんですが、外に出るとサングラスとして使えるので1本2役で使えます。度付きレンズの人にもおすすめです。
日本人は瞳の色が濃いから眩しさに強いと思っている人も多いようですが、たとえ眩しさを感じていなくても紫外線のダメージは受けています。眼病の原因にもなるので、目を守るためにぜひサングラスを使ってください。
子どもの場合は大人ほど神経質にならなくてもいいですが、自分から眩しいと訴えてきたり、長時間強い紫外線にさらされているなど気になるようであれば子ども用のサングラスも選んであげるといいと思います。
今回お話をうかがったのは……伊藤美玲さん
出版社勤務を経て、2006年にライターとして独立。数少ない眼鏡ライターのひとりとして眼鏡専門誌『MODE OPTIQUE』をはじめ、『Forbes JAPAN』『文春オンライン』『めがね新聞』等のWEB媒体にて、眼鏡にまつわる記事やコラムを執筆。眼鏡の国際展示会「iOFT」で行われている「日本メガネ大賞」の審査委員も務める。
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