原子力災害に対応 静岡大で放射線実習 6大学連携し人材育成
静岡大は3日、原子力災害への対応で即戦力となる人材を育成するため、2023年度に原子力規制庁から採択を受けた事業の放射線測定実習を静岡市駿河区の同大で実施した。同大を含む全国5大学から13人の学生が参加し、放射線の正しい取り扱いや線量の測定方法を学んだ。
原子力を学んだり、放射線技師を目指したりしている各分野の学生が、同大の大矢恭久准教授の指導の下、ガンマ線を照射する機械を使って放射線量を安全に測る実験に真剣な表情で取り組んだ。
今回の実習は5日まで3日間の日程で、岐阜薬科大との合同プログラムで実施する。学生は両大学で異なる内容の実習を受けるほか、中部電力浜岡原発や浜岡原子力規制事務所も見学する。
事業は27年度までの5年間。放射線関連の教育を行う静岡、岐阜薬科、九州、琉球、富山、金沢の6大学が連携して取り組み、多様な専門知識を学べるようにする。実習は東海、九州・沖縄、北陸に地区を分けて3種類の合同プログラムを用意している。